あなたの健康に役立つミニ情報です。

簡単な平衡感覚機能テスト 災害に備えて 特定健診・保健指導 手遅れの爪白癬
健康診査をうけましょう 便秘 熱中症 ピロリ菌と胃がん
ネコノミについて インフルエンザとSARS 血尿は体からの”サイン” 過活動膀胱の新薬について
飛蚊症について おびくさについて 膝関節痛 大腿骨近位部(頸部)骨折予防
一過性脳虚血発作とは タバコをやめて 胃癌に対する新しい治療薬 息切れについて
タバコの誤食 西ナイル熱 入れ歯安定剤について 骨粗鬆症について
ピロリ菌と胃・十二指腸潰瘍 微量元素欠乏症と過剰症 鼻から入れる胃カメラ 50歳以上で骨折した人は骨粗鬆症の治療を!
インフルエンザ 老人性痴呆症 コンタクトレンズによる感染症急増中 眼精疲労とドライアイ
家庭用血圧計について 基礎代謝量 五十肩 緑茶の意外な効能
在宅医療を円滑にする魔法の言葉 食物アレルギーについて インフルエンザ菌ワクチンについて シリカゲル誤嚥
尿検査について ばね指について 高脂血症のうそ・ほんと 食道がんの危険因子
ポルフィリン症 蕁麻疹(じんましん) 緑内障 白衣高血圧症と仮面高血圧症
糖尿病について 鳥インフルエンザ ロコモティブシンドローム?? ハチアレルギーの対策
発熱について 健康ようろう21 せきぜん息 胃瘻の適応について
急性腹症 地域医療連携について インフルエンザの感染経路 肺炎球菌ワクチン接種について
老人性難聴に対する補聴器について 青少年のスポーツ障害 仮面高血圧に注意 頻尿について
高尿酸血症、痛風について 過活動膀胱について 食中毒 ハチ刺され
糖尿病網膜症について 糖尿病と眼 梅毒の治癒判定 ブルーライトのお話
ライフスタイル・ウォーキングの勧め やけどの応急処置 脳動脈瘤 痛風
インフルエンザ 猫ひっかき病 ビスホスホネート系薬剤関連顎骨壊死(BRONJ)について 口腔と全身疾患について
お年寄りの入浴 過敏性腸症候群 前立腺肥大症の新薬 コンタクトレンズ障害急増中
コンタクトレンズの使い方は大丈夫? 標準体重とBMI 肩こりと腰痛 ロコモティブシンドロームに注意
予防接種 療養型病床について 切らずに治す早期胃がん 座骨神経痛
脳卒中後のうつ がん医療の新しい展開 むずむず脚症候群 鉄欠乏性貧血について
喘息 複雑骨折? 高齢者のワクチン接種について 血圧測定
コンタクトレンズ 関節リウマチについて 目に症状が出る脳動脈瘤 低血糖による危険性
家庭に一台、万歩計のすすめ 切らずに治す早期胃癌の治療 非アルコール性脂肪性肝炎(NASH:ナッシュ) 高血圧と運動
間歇性跛行 逆流性食道炎について 緑内障 皮膚科と血液・尿検査
胃かいようとピロリ菌 禁煙外来の保険適用について その成分を摂取すれば、本当に良くなるの? ツボのお話 百会(ひゃくえ)
高脂血症 お年寄りの円背 子どもの予防接種 COPDについて
小児の発熱 先天色覚異常を正しく理解するために アクティブ・チャイルド60min. 貼付型過活動膀胱治療薬について
COPDをご存じですか? 蛇にかまれたら アレルギー性結膜炎 町民が行う救命処置
前立腺がん検診のすすめ 肺炎球菌ワクチン 気をつけたい脂肪食品 葛根湯の効果的な服用法について
風呂のお湯の菌 腰痛 お酒の量 ブルーライトのお話
目の老化(白内障) インフルエンザの予防接種と肺炎球菌ワクチン 高齢者の熱中症 ムカデに咬まれたら
あざ 脂質代謝異常症 慢性硬膜化血腫 色覚異常を疑ったら
麻疹ワクチン2回接種へ 肺炎の症状について 肥満と糖尿病そして癌 胃カメラやバリウムを飲まない胃がん検診!?


三次喫煙(サードハンドスモーク)の恐怖


1.簡単な平衡感覚機能テスト

 目を閉じて、片足でどれだけ長くその場に立っていられるかを調べてみましょう。視覚に頼らないバランス能力をみるテストです。
【方 法】
@ 素足で床の上に立つ。
A 両手を腰に当て、きき足で立ち、他方の足を床から離す。
B 静かに両目を閉じて、片足で立ちつづける。
C 支持足の位置がずれたり、腰に当てた手が離れたり、目をあけたり、反対の足をついたりしたら終了。
D 目を閉じたときから終了までの時間を計る。5回行ってその平均を秒で表す。
【結 果】
10歳で平均40秒、20歳代では90秒、30歳70秒、40歳50秒、50歳40秒、60歳30秒。さて、あなたは何歳?


2.健康診査をうけましょう    

 毎年老健法による健康基本診査、各種ガン検診、結核検診等が行われているが、自分はどこも悪くないから検診の必要はないという人がいるが間違いである。症状が出てからでは手遅れになり易い。若い頃からの生活習慣が大切です。早めに改善すれば生活習慣病(心臓病、脳卒中、高血圧症、高脂血症、糖尿病、ガン)の予防可能です。転ばぬ先の杖というでしょう。一年一回は検診をうけるべきです。すべて早期発見が第一です。
 又検診の結果を過去の成績と比較することも大切です。健やかに老いるために。


3.ネコノミについて    

 近年ネコのノミによる被害が多くみられ、夏特に梅雨明け直後に多くみられます。庭や公園の砂場、道路などで足にたかられて生じることが多いのですが、飼い猫が近所の野良猫などに接触して寄生されたり、地面から直接寄生されたりしてネコノミを屋内に持ち帰るため最近は家の中でネコノミの被害が発生することが多くなりました。ネコノミは下腿から足背に刺す事が多く刺咬後には丘疹や水疱を生じて痒みも強くなり、かき壊してびらんになる事もあり二次感染を生じることがあるので専門医の診療をうけることをお勧めします。


4.飛蚊症について    

 目の前に変な黒いものがフワフワ浮かんで見え、目玉を動かすと一緒についてきて視野の外にフッと消える。これが「飛蚊症」の症状です。網膜の前にある透明な寒天状の組織、
“硝子体”の老化に伴って出てきます。50才をこえると、硝子体は濁った部分ができてくるため、飛蚊症の症状があらわれてもおかしくありません。このような老化現象による生理的変化ならそのまま放置しても問題ありませんが、なかには治療が必要な病的な飛蚊症もあります。自覚症状だけでは区別が困難なため、症状を自覚したら眼科での精密検査を受けましょう。


5.一過性脳虚血発作とは   

 脳の血液循環が障害され、一時的に麻痺、シビレ、失語、視野欠損など神経症状をおこし、障害を残さない発作を言います。原因は十分に解明されていませんが、頚部の動脈の内腔が粥状硬化で狭窄をきたし、そこにできた小凝血が脳へ飛んで微小塞栓をおこすという考え方が有力です。また脳血管に狭窄があり、血圧が下がった時に循環が悪くなって症状を出すとも考えられます。この発作は脳梗塞の前ぶれであることが少なくなく、発作を繰り返しているうちに脳梗塞の本格的発作になるケースが20〜40%くらいあるといわれています。


6.タバコの誤食    

 時折り電話相談をうけることがありますが、幼児に多く家庭用品のなかで件数が一番多いとされています。
 灰皿においてある吸い殻を幼児が好奇心で、口にくわえて、しゃぶりますが刺激性の味がするので、大抵は吐き出します。少量なら大事に至ることはありません。1/2本未満なら幼児の状態をみていてよいでしょう。1/2以上の場合は医師の診察をうけて下さい。ただし、灰皿に水が入っていて、茶色になった溶液は、ニコチン濃度が高い為、誤飲すると非常に危険です。
 タバコは吸わないに、こしたことはありませんが、御注意を!!


7.ピロリ菌と胃・十二指腸潰瘍    

 ピロリ菌は消化性潰瘍の原因のひとつです。いままでは除菌治療が医療保険ではできませんでしたが、平成12年11月から医療保険適用になりました。3種類の薬(1種類の抗潰瘍薬と2種類の抗生物質)を1週間内服し除菌します。除菌は、潰瘍の再発予防に有効です。


8.インフルエンザ   

 一般的に、かぜより症状が重く、突然38〜40℃の熱が出て、2〜3日続きます。頭痛、関節痛、倦怠感、咳などを伴います。A型は最も感染力が強く、大流行を引き起こすタイプです。B型は一般的に、A型のように大流行することはなく、症状も、A型より軽く済みます。今年度流行が予想されているのはA香港型とAソ連型、B型です。予防法は流行が予想されるウイルスのワクチン接種を行う事です。以前はワクチンを2回接種する必要がありましたが、現在では、ほぼ同じ型のウイルスが流行しているので、1回でも効果があるとされています。ワクチン接種は11月ごろまでに受けるとよく、65才以上の人はワクチン接種が望まれます。


9.家庭用血圧計について   

 家庭用の血圧計は上腕部で測定する形式のものを選びましょう。手首や指で測る形式のものは服を脱いだりまくったりしなくてもいいので一見便利ですが、この部位で測った血圧は本来の血圧とは異なりますのであくまで参考程度と考えて下さい。
 上腕部で測る際、マンシェット(腕に巻く部分)はできるだけ上着を脱いで肘より上に巻きましょう。厚い服の上に巻いたり、服を無理に捲り上げて肘に掛かるような位置で巻いたり、捲り上げた服が上腕部を締め付けたりする状態では測定値はかなり不正確となります。
 高血圧症で治療中の方は診察の際に血圧計を持参して医療機関で比較測定してもらい、正しく測られていることの確認をしてもらいましょう。


10.在宅医療を円滑にする魔法の言葉  

 この8年間の在宅医療の経験から、不測の事態から入院となり寝たきりながらも退院が許可された時、在宅で心地の良い療養が出来るか否か?それは偏に発病前の人間関係に拠るといえます。仲の良い家族関係は良好な在宅療養を保障していると言って過言ではありません。ではどうしたら良好な家族関係がなされるのか?キーワードは「ありがとう」。「ありがとう」の心と言葉が家族内の困難(病気も)を見事に克服している実例をいくつも見せて頂いていますから……是非お試しを。


11.尿検査について   

 尿を検査に提出すると先ず試験紙で、潜血、蛋白質、糖、ウロビリノーゲン、ビリルビンなどが調べられ、腎炎など尿路の疾患、糖尿病、肝臓病のスクリーニングになります。次に顕微鏡検査が行われます。顕微鏡で見えるものの代表は赤血球、白血球、細菌です。白血球、細菌がみられると膀胱炎などの炎症ですが、赤血球は尿路の炎症、癌、結石など種々の病気で出現し、痛みなど症状が伴わない場合は重大な病気のことがあり精査が必要です。


12.ポルフィリン症   

 ポルフィリン症は、日本では有名ではありませんが、ポルフィリンの代謝異常の病気です。ポルフィリンは、生物進化の上で重要な存在です。それは、酸素の運搬に必要なヘモグロビンの成分です。そして、植物の光合成に必要なクロロフィルの成分にも、ポルフィリンに類似したものがあります。このため、ヒトなどの動物は、光の作用を受けやすくする物質を体内に持っていると言えます。代謝に異常が出れば、光線過敏が起こる可能性があります。光線過敏は稀ではないと思います。


13.糖尿病について  

 糖尿病とは血糖を低下させる唯一のホルモンであるインスリンの作用不足によって慢性的な高血糖状態を示す病気です。症状としては、口渇、多尿、多飲、体重減少などがあります。治療としては食事療法、運動療法が基本でこの2つで血糖が下がらなければ薬物療法をする必要があります。糖尿病の合併症として、網膜症、腎症、神経症等があり放置しておくと失明したり、腎不全になったりします。糖尿病と診断されたら、食事療法、運動療法をしっかり行い正常な血糖を維持する様つとめましょう。


14.発熱について  

 小児の体温を計測することは体調を知るたいへん重要な指標となります。特に自分から訴えることがない乳幼児にとってその意義はさらに大きくなります。小児の体温は、一般に成人よりも0.2℃〜0.5℃高く腋の下で37.2℃〜37.3℃までは正常範囲とみなされます。また環境や生活状況の影響を受けることより個人差や日内の変動も成人よりも大きくなります。したがって体温計が37℃以上だからすぐに異常と判断することはできません。元気が良く食欲もあり、特に症状がなければ37.5℃までの熱は心配しなくてよいと考えます。


15.急性腹症   

 突然の激しい腹痛で始まり、これが持続・増強し、生命を脅かす状態となり、しばしば緊急手術を要す疾患を一括して急性腹症と呼んでいます。
 主要なものは、急性虫垂炎、急性胆嚢炎、急性膵炎、腸閉塞、胃・十二指腸潰瘍の穿孔、腹部大動脈瘤の破裂等多種多様です。これらとまぎらわしい程度の腹痛は急性胃炎、心筋梗塞、胆石症、尿管結石などでも認められ、鑑別が必要となります。
 今まで経験もした事の無い様な腹痛を生じたら、速やかに病院に受診する事をお勧めします。


16.老人性難聴に対する補聴器について  

 現在わが国では、世界に類例をみない早さで高齢化が進んでいます。このような社会環境の変化に対応して、高齢者がより明るく、豊かな生活ができるようにする事が、社会的に課せられた重要な問題と思われます。高齢者は、社会情報の耳や眼からの入手、体力的な機能など多くの点で、若い人達と比較して劣る点が多い事は否めません。その結果として社会との関係が疎遠になり、長年培われてきた経験や知識を十分に社会に役立てる機会も少なくなりかねません。いわゆる老人性難聴は、こうした社会との繋がりを疎遠にする大きな原因の一つです。わが国の視聴器の販売台数は、難聴人口に対して5.8%ですが、アメリカのそれは12%で、ほぼ2倍の数値を示しています。これは、アメリカでは日本と比べてより軽い難聴者が、より上手に視聴器を使用しているからだと考えられています。我が国でも老人性難聴の早期発見と、より良い補聴器の適合、装用訓練の必要性を社会によく知って貰うよう医師主導の下で、視聴器使用者、市町村の福祉課の職員、補聴器販売店などがチームを作り、問題を解決していかなければいけないと思われます。


17.高尿酸血症、痛風について  

 尿酸は体の細胞の代謝や、エネルギーの消費によってできる老廃物です。尿酸は細胞の中や食品中に含まれるプリン体という物質から作られ、通常は腎臓から尿中に溶けて排泄されるものです。しかし、尿酸が血液の中で増えすぎると危険です。これを高尿酸血症といい、この状態そのものは何の症状もありませんが、放っておくと尿酸が関節や腎臓などで結晶のかたまりとなって痛風や腎障害を起こすのです。特に痛風は尿酸の針のような結晶が足などの関節に沈着して、発作的に赤く腫れあがり、激しい痛みを起こします。放っておくと自然におさまりますが、さらに放置すると数年のうちに必ず再発し、だんだん慢性化します。高尿酸血症の人は、高血圧、脳血管障害、虚血性心疾患との合併症が多いこともわかっており、食生活の欧米化、アルコール摂取量の増加、体型の肥満化、ストレスの増加など、環境要因の変化によって、患者さんの若年化が進んでいます。検診などで尿酸値が高いと言われたらまず病院にかかり、食生活の指導を受け、再検査を受けながら生活改善をはかり、新しく起こる病気を未然に防ぐことが大切です。


18.糖尿病網膜症について  

 糖尿病は、発病初期の自覚症状に乏しく軽視されがちですが、全身に及ぶ合併症を引き起こす油断できない病気です。糖尿病網膜症は3大合併症の1つとされ、毎年約3千人がこの病気により失明し、現在わが国の成人失明原因の第1位となっています。
 この網膜症は目の奥の網膜という重要な膜にある毛細血管がつまり酸素や栄養不足から眼底出血などを発生します。
 網膜症による悪化を防ぐためにも内科的管理と同時に定期的に専門科で眼底検査を受け適切な時期に適切な治療を受けていただきたいと思います。


19.ライフスタイル・ウォーキングの勧め   

 生活習慣病の予防にはウォーキング、とわかっていてもできないあなたに朗報です。
 目標を決めて定期的にシャキシャキ歩くいわゆるウォーキング(週に3回30分と決めたり、休日に長距離を歩いたり)でなくても、日常生活の中で意識して活動的に体を動かし、歩くというライフスタイル・ウォーキングでも生活習慣病を予防できることがわかってきました。
 総歩数一週間に7万歩が目標です。さあ、万歩計をつけてこまめに体を動かし、歩く。,掃除、庭仕事、家事、雑用を積極的にやる。階段を歩く。廊下は機敏に歩く。近くは車を使わず歩く。今日から生活を歩きモードに変えてみませんか?


20.インフルエンザ       

 3月に入りインフルエンザもやっと少なくなってきました。今年は、A型の香港型とソ連型、B型の3種が流行しました。来年に向けて、インフルエンザにかからない為の心構えについて述べます。
 予防の第1は、予防接種です。10月頃から予防接種の予約ができます。接種時期は、11月〜12月にかけてですから、小さい子供さんや受験生、お年寄りは、できるだけ受けるようにしましょう。最近インフルエンザに有効な薬ができました。流行は1月からですが、もしかかってしまった場合は、48時間以内に内服すれば、かなり軽くすむようです。できるだけ早い時期に医療機関にかかるようにしましょう。


21.お年寄りの入浴   

 入浴にかかわるお年寄りの死亡事故は毎年全国で一万五千件もあります。特に冬に多く、殆ど65才以上です。その予防で注意すべき点は。
@ 寒い脱衣場で衣類を脱いだり寒い浴室で急に熱いお湯に入れば、急に血圧が30から50位は上ります。従って脱衣場や浴室内の温度を20度以上に暖めておくことが大切です。
A お湯の温度は、入る時は38度から40度迄にして、ややぬる湯にし、冬の寒い時は出る時に、さし湯して42度位にするとよい。
あつ湯は血圧上昇や血液が濃縮するので、浴後水分補給すること。脳梗塞や心筋梗塞の予防になります。入浴は楽しく、正しく。


22.コンタクトレンズの使い方は大丈夫?   

 今では手軽に手に入る様になったコンタクトレンズ。海外旅行で買って来る人。インターネットで買う人。コンタクトレンズは目の中に入れる物であまり気軽に使うとひどい目にあうこともあります。
 定期検査を行っていますか?レンズケースは汚れていませんか?汚れたレンズを目に入れていませんか?手を洗ってレンズをさわっていますか?角膜(黒目)が悪くなるととり返しがつきません。(カビが目に入ることもあります) もう一度コンタクトレンズの使い方を見直してみましょう。


23.予防接種    

 予防接種を受ければその病気にかからないことを原則としていますが、受けた人の体質、体調などにより免疫がつかないこともあります。普通健康な人が生ワクチンを受けた場合、96〜98%の方は抗体を獲得できます。また不活化ワクチンやトキソイドでは基礎免疫を完了すれば98〜99%の方が抗体を獲得します。抗体ができてそのままでは少しずつ減っていきますので、一定の間隔で追加接種を受ける必要があります。これを正しく実施すれば生涯免疫が続きます。病気とか都合で予定通り接種が受けられなかったときには、免疫のできにくい時もありますから、かかりつけ医や接種をする医師に相談してみましょう。


24.脳卒中後のうつ   

 脳卒中発作以後体重の減少、興味喜びの表現が乏しい、早朝覚醒、眠りすぎる、疲れ易い、集中力の減少、思考力の低下、死にたいと思う願望、不安、やる気のなさといった症状がでることがあります。この症状は家族、医療スタッフ、介護スタッフのあたたかい支援があるとより早く改善するといわれています。又言語障害、四肢の麻痺等も早く回復するとうつ症状が早く改善します。脳卒中患者を励まし早くよくなる様努力しましょう。  


25.喘息

最近では喘息になる人が次第に増えており、呼吸器疾患の中で最も多い病気で、人口の5%の人が喘息にかかっているといわれています。ゼーゼー、ヒューヒューと特異な呼吸音がして息苦しくなり、ひどい場合は死の苦しみを味わいます。気管支拡張薬やステロイドの点滴などによって炎症を抑えることができますが、原因の究明が大切で、環境汚染やストレス、食生活などが複雑にからみ合っていることが多く、ダニなども抗原の一因となることがありますので、住まいのダニ対策も考慮してください。発症したら早期に治療を受けることが大切です。


26.コンタクトレンズ

コンタクトレンズは装着するだけで遠くがよく見える便利なものです。最近では使い捨てのソフトコンタクトが発売されてから、近視の進みやすい中学生でも使用する子どもが増加しています。特に運動のときなどはメガネのように汗で曇ることもなく快適に使えます。ただその快適さに慣れ一日の使用時間が長くなると、結膜炎や角膜障害を引き起こします。そのようなときには痛みや目の充血、ひどいと視力障害などが起きます。予防は帰宅したらメガネに変えて目を休ませることが大切です。万が一悪くなったときは眼科を受診しましょう。


27.家庭に一台、万歩計のすすめ

「人は考える葦(あし)」であるとともに、「脚(あし)で歩く動物」です。あなたは、1日何歩歩いているか知っていますか? 生活習慣病の予防には1日1万歩を目標に歩くわけですが、自分が今の生活で何歩歩いているのかを知らなければ、もっとがんばって歩くべきなのか、今のままでよいのかさえもわかりません。健康の源は脚(あし)から。一家に1台、万歩計を備えて、月に1回、家族みんなで測ってみましょう。お子さんが1万5千歩で、おばあちゃんが4千歩。「少しいっしょに歩こうか」と、健康について家族で話をする機会も生まれてくることでしょう。


28.間歇性跛行

しばらく歩くと、腰から臀部、下肢後面にかけて痛みやしびれが強くなり歩けなくなるが、少し腰掛けたり、しゃがんだりすると、また歩けるようになる。これを間歇性跛行といいます。原因は二通りあり、主に年齢的な変形から、腰の神経の通り道が狭くなる腰部脊柱管狭窄症と、糖尿病などによる動脈閉塞症です。どちらも高齢化に伴い、最近急速に増加しているようです。もちろん、悪性疾患ではありませんから、急いで手術などということはありません。薬物治療(原疾患を含め)、温熱療法、神経ブロックなどの保存的治療で、かなりの人は軽快します。これから寒くなると、悪化する場合があります。どうぞ温かくして、早めに専門医にご相談ください。


29.胃かいようとピロリ菌

45歳以上の日本人の80%は、胃の中にピロリ菌が住んでいます。ピロリ菌がいるからといっても、必ずかいようができるわけではありませんが、多くは胃に慢性の炎症を起こし、場合によっては、胃がんの誘因となるとされています。平成12年11月から、ピロリ菌の除菌療法が保険適用となりました。今のところ、胃かいようと十二指腸かいようの患者にしかできませんが、3種類の薬を1週間飲むだけで、80%の人がピロリ菌から開放され、かいようが再発しなくなります。胃かいようや十二指腸かいようで悩んでいる人は、一度、ピロリ菌の検査を受けてはいかかでしょうか?


30.高脂血症
動脈硬化症の主要原因である高脂血症の判断基準が一部変更されました。総コレステロール(TC)
などの正常値は従来通りです。しかし、ほかの合併症(高血圧など)の有無により、高脂血症が心疾患
を生じさせるリスクは違い、また、治療目標も異なるとされました。例えば、喫煙し糖尿病と高血圧を
持つ45歳の男性は、血中TCを200mg/dl未満に保つべきです。具体的なことについては、主治医の先生
などにご相談ください。


31.小児の発熱

小児科外来を受診されるケースの多くは『熱が出ました』という訴えです。39℃を越えるような場合は、はっきりわかるのですが、37℃を少し越えるような場合、何度以上をもって発熱というかとなると、なかなか難しい問題です。予防接種を行うような場合、37.5℃以上あれば有熱と見なし、接種を行わないようにしています。しかし、小児の体温は、年齢、測定部位、周囲の温度など、いろいろな要因によって変化し、一律に決めることはできません。したがって、日ごろから一定の方法で環境条件を考え、本人の平熱を知っておくことが重要であり、平熱より1℃以上高ければ発熱と考えてよいでしょう。また、発熱に対する解熱剤の使用についてですが、小児の場合、発熱の多くは感染によるものです。発熱は防御機構の一部と考えられ、「むやみに解熱するのはよくない」という意見もあります。しかし、現時点では、発熱が免疫反応を活発にしているという結論はでていません。高い熱が続くことは、食欲を低下させ、体力の低下を招くと考え、38.5℃以上あれば、正しい薬物、正しい使用方法であれば、解熱剤の使用は「可」と考えます。


32.COPDをご存じですか?

みなさんはCOPDという病気をご存じでしょうか? Chronic Obstructive Pulmonary Diseaseの頭文字を取った略語病名で、日本語では慢性閉塞性肺疾患と呼ばれています。「肺気腫」(肺の構造が破壊されることによって息切れや運動時の呼吸困難を生じる疾患)と「慢性気管支炎」(気管支に慢性的な炎症が持続することによって一年中痰を伴った咳を生じる疾患)の総称です。世界的にCOPDの患者が急増しており、年間275万人がCOPDで死亡しています。WHO(世界保健機関)は、2020年には心筋梗塞、脳血管障害に続き、COPDが死因の第3位になると予測しています。わが国でも人口の高齢化に伴ってCOPDが増加しており、40歳以上の8.5%が罹患(病気にかかること)していると推定されます。原因の9割は喫煙と言われていて、ヘビースモーカー(1日20本、20年間以上が目安)の5人に1人が罹患するとされています。


33.前立腺がん検診のすすめ

昨年の天皇陛下に続き、今年には梶原知事が前立腺がんであると公表されました。高齢化社会を迎えた日本では前立腺がんは急増しており、2015年には男性のがん死亡率のトップになると予想されています。しかし、前立腺がんの有利な点は、ほかのがんと違い血液検査で前立腺特異抗原を測定すれば早期発見が可能なことです。本町でも一昨年から前立腺がん検診を始めていますので、50歳以上の人はぜひ検査を受けていただくようおすすめします。


34.風呂のお湯の菌

風呂のお湯の中には、細菌やカビが発生します。それらを増やさないために、お湯はできるだけ替えるべきです。翌日風呂を沸かすまでには、風呂の湯を全部抜いて浴槽を洗ってください。『いつでも入れる風呂』という設備には、お湯を替えないで循環させて使っているものがあり、問題があります。風呂から上がる前に、シャワーなどでかけ湯をすると、細菌のうつる危険は減ります。また、皮膚を洗浄する効果は、浴槽に浸らなくてもシャワーだけでたいてい達成されるものです


35.災害に備えて

現在、東海及び南海地震は、ほぼ2005年までに起きると言われています。ここ養老も少なからず被害が想定されます。阪神淡路大震災の教訓から、震災発生後数時間(〜6時間)は、救援活動が成されていません。つまり、震災発生後数時間は自助・互助しかないということです。その後数日は医療的には外科系が、数週間後には内科系が、そして数カ月後には福祉系が関わることになります。地震発生直後は、まず机の下へ、その後火の元、それから家族の安全確認(171の災害用伝言ダイヤルなど)、その後近隣の救護をお願いします。


36.便秘

一般に、3〜4日以上便通がなかったり、便が硬い、出にくい、排便時に痛みを感じるなど、排便に不快感がある状態を「便秘」と呼んでいます。便秘の原因は次の5つです。
@食物繊維の不足
A食事時間が不規則(特に朝食を抜くと、朝の定期的な排便が難しくなります。また、食事時間が不規則だと、自律神経のバランスが崩れて、便秘になりやすくなります。)
Bトイレヘ行くのを我慢する。
Cストレスがたまっている。
D運動不足
これ以外にも、がんやポリープなどの病気が原因で便秘になることもあります。便の色や量、硬さなどがいつもと違う場合は、医療機関で検査を受けましょう。


37.インフルエンザとSARS

昨年11月から新しい肺炎を起こすSARSが出現しました。現在は世界から患者さんが全くいなくなったと言われていますが、冬になると又流行するのではないかと心配されています。冬になるとインフルエンザが流行しますが、最初の症状「急な発熱、咳、全身倦怠、筋肉痛」はSARSも全く同じで区別がつきづらいだろうと言われています。そこで、この冬になる以前にインフルエンザのワクチンはできるだけ受けて、まずインフルエンザに罹らない様にする事。海外の流行地には旅行をさける事。帰国した後、前述の様な症状がでた場合は、すぐに病院には行かず、まず病院か保健所に電話で相談してから指定の病院を受診する様にしてください。


38.おびくさについて

帯状疱疹(いわゆるおびくさ)は、水痘帯状疱疹ウイルスによって起こります。このウイルスの初感染は水痘(水ぼうそう)を生じます。その後ウイルスは神経節に潜伏し、年月を経て免疫力の低下などがきっかけとなって再び活性化します。この時に皮膚に帯状に水疱が生じます。抗ウイルス薬の内服や点滴で皮膚の症状は2週間程で軽快しますが、ウイルスによる神経の破壊が著しい場合、帯状疱疹後神経痛へと移行することがあります。この神経痛が出来上がってしまうと完治させるのは非常に困難です。発症後の治療開始が早いほど神経痛を軽減できると言われています。


39.タバコをやめて

昨今のタバコの排斥運動は愛煙家にとって辛いものでしょう。死因のトップである癌の誘因の30%がタバコなのが排斥運動の根底にありそうです。そのためか、外来でも「タバコをやめたい」という相談も増えています。そこで今月は、タバコをやめるコツをお話ししましょう。タバコをやめられない人は「やめる努力」をしています。そしてやめられない理由(釈明)を探し正当化します。一方、タバコをやめた人は「やめる決意」をしている。決意には努力も釈明も正当化も必要ありません。問われているのは「努力」ではなく「決意」だったんですね。さて、あなたは如何?


40.西ナイル熱

1999年、米東海岸で63人の発病と7人の死亡で始まった西ナイル熱は、その後急速に全米に拡大し、2003年には9,858人の発病と262人の死亡を来すまでになりました。西ナイル熱は西ナイルウイルス(以後WNVと略称)を病原体とする伝染病で蚊が媒介します。本来はアフリカや地中海沿岸に見られ、アメリカ大陸やアジアでは見られなかった病気です。WNVに感染すると2〜6日後に発熱・頭痛・発疹などの症状で発病し、時に脳炎を併発、脳炎を起こすと死亡もまれではありません。残念ながら、今のところ有力な治療法・予防法はありません。WNVの媒介蚊は日本脳炎の媒介蚊と共通しており、日本での発病が心配されています。今後、日本脳炎と併せて注意していくべき伝染病です。


41.微量元素欠乏症と過剰症

人体の必須微量元素は亜鉛(Zn)、銅(Cu)、セレン(Se)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、ヨウ素(I)、モリブデン(Mo)、およびコバルト(Co)の8元素が知られています。かつて、金属は中毒を起こす毒物として恐れられていましたが、近年、これらの微量元素は必須の栄養素であることが分かり、その欠乏症がみうけられます。また、逆に健康食品やサプリメントとして、過剰摂取による障害が十分起こりうる可能性があります。特に亜鉛の欠乏症は味覚、嗅覚の低下や異常があり、高齢者も注意が必要でしょう。


42.老人性痴呆症

「痴ほう」とは、脳が病的に障害されて起こる「もの忘れ」などの症状のことです。原因で最も多いのは「アルツハイマー型痴ほう」の約43%で、続いて多いのが「脳血管性痴ほう」で約30%です。アルツハイマー型痴ほうは脳の細胞が徐々に減り、脳が委縮していきます。もの忘れなどの症状も突然起こるのではなく、いつ始まったか、わからな
い場合がほとんどです。その後、症状はスロープを下るように進行していきます。脳血管性痴ほうは脳梗塞や脳出血などにより起こり、これらの発症に伴い痴ほうが急に出現し、さらにこれらの再発や肺炎、骨折などで再び急激に痴ほうは悪化します。


43.基礎代謝量

生命維持に必要な最少限度の動作は、すなわち心拍動、呼吸運動ならびに体温保持に要するカロリーです。基礎代謝量(以下注※BMG量と略す)は次の場合少なくなります。
@年齢を重ねるごとに
A何回もダイエットを行い、体重の増加・減少を繰り返した場合
B長期間食事を制限した場合
またBMG量は、次の場合に多くなります。
@筋肉トレーニングで筋肉量が増えた場合
BMG量が多くなると太りにくい体になり、少なくなると太りやすい体になります。BMG量は個人によっても違い、体格・性別によっても違います。自分のBMG量を知り、多くなるように心がけてください。注※(basal metabolism Grundumsatz)

44.食物アレルギーについて

様々な食物がアレルギーの原因となります。全年齢で鶏卵アレルギーが多く、他に成人ではソバ・エビ・カニ等、小児では牛乳・小麦等がしばしば問題になります。症状は痒みや発疹等の皮膚症状が最多ですが、他にも咳や喘鳴、嘔吐や下痢などと多彩です。食後症状出現までの時間が短いほど重症で、数分でショックに陥ることもあります。 治療の基本は原因食物摂取の制限です。成人では自然治癒が少なく食事制限の解除は困難です。小児では自然治癒が多く定期的な検査による食事制限解除についての検討が必要です。過剰な食事制限は種々の弊害を招きます。

45.ばね指について

ばね指は腱鞘炎の中でも特に多くみられるものです。指を曲げる腱が掌にあり、所々で腱鞘というトンネルを通っていますが、これが手を使ううちに肥厚,狭窄し、腱の滑走を妨げるため、指の屈伸がスムーズにできなくなったり、痛んだりします。家事程度の日常動作の繰り返しで起こることもよくあります。軽いうちは消炎鎮痛剤の塗り薬などで治ることもありますが、ひどい時は手術で腱鞘を切開する必要があります。局所麻酔でできる簡単な外来手術です。放置すると指の動きが悪いまま戻らなくなることもあるので、整形外科の受診をおすすめします。

46.蕁麻疹(じんましん

蕁麻疹は、局所の発赤や痒みを伴う全身性の膨疹で、かぜや腹痛とともに比較的多い病気です。サバ、卵、牛乳などによるアレルギーのため発症することが多いようですが、寒冷、感染症、膠原病、機械的刺激や心因(嫌なものに出会った時など)で起こることもあり、原因を明らかにできないことも少なくありません。幸い、ほとんどの場合は一過性で、数分から3日ぐらいで軽快します。早く症状をとるために、抗ヒスタミン剤を投与しますが、原因が明らかになればそれを避けることは言うまでもありません。また、肝、胆道疾患や糖尿病、ときに悪性腫瘍などが隠されていることがあるため、そのチェックも一度は受けておきましょう。

47.鳥インフルエンザ

今騒がれている鳥インフルエンザは、H5N1というタイプで、今のところ鳥から人への感染はあるものの、人から人への感染はありません。しかしながら、ウイルスが変化して、いつ人から人への感染力を持つウイルスが出現するかわかりません。有効な治療法はタミフルという薬で、全世界で備蓄する動きがあります。ワクチンは流行が始まってからそのウイルスに対するものを作ることになるので、人に使われるようになるのに数カ月かかると言われています。流行が始まったら、外出を控えるために学校閉鎖などの対策がとられるものと考えられます。

48.健康ようろう21

養老町における健康づくりの指針(6つの生活習慣と健康管理)がまとまりました。さて、あなたはどれだけ守れていますか?
栄養・食生活:バランスのとれた食事を楽しく食べましょう。朝食を毎日食べましょう。適正体重を維持しましょう。
運動習慣づくり:積極的に体を動かしましょう。
こころの健康:ストレスに気づき、うまくつきあいましょう。自分の心の声に耳を傾けましょう。
歯の健康:う歯(虫歯)のない子どもを増やしましょう。いつまでも自分の歯で食べましょう。
たばこ:たばこをやめましょう。未成年者の喫煙をなくしましょう。公共の場や職場での分煙、家庭での分煙を徹底しましょう。
アルコール:節度ある適度な飲酒について知りましょう。未成年者の飲酒をなくしましょう。
健康管理:自分の健康状態を知りましょう。

49.地域医療連携について

医療連携は昨今、医療費抑制が求められるなか、患者中心の医療を実践するために医療機関の機能と役割を分化し、お互いの強みを生かし弱みを補完し、地域全体で医療の質の向上と効率化を図るために行われています。厚生労働省により、200床以上の医療機関とそれ以下の医療機関との機能分化・連携強化が進められ、医療連携を行うことで患者の医療費負担の軽減、待ち時間短縮、医療機関同士の患者の情報の共有など、多くの利点が生まれます。その利点を活用するためにも病院受診時には、紹介状・情報提供書の持参にご協力をお願いします。

50.青少年のスポーツ障害

スポーツを休む目処は?
どんな競技でもスポーツをしている少年たちは、昨日までできなかったことがある日突然できるようになったり、友達が増えたり、楽しいことがいっぱいです。でも、どこかが痛くなるとその楽しさは半減。怪我以外の痛みの原因のほとんどは「やりすぎ」です。では、どの段階で親や指導者はストップをかけた方がいいのでしょうか?その目処は、
1.左右が同じように動くか? 
2.痛くてもやろうとすれば思いっきりできるか? 
の2点です。動きが悪かったり(しっかり曲がらない、伸びない)、痛くてとても思いっきりはできない場合は、休んだ方が賢明です。早めに専門医を受診しましょう。

51.過活動膀胱について

最近、泌尿器科では尿意切迫感、頻尿、切迫性尿失禁などの自覚症状を呈する機能性障害を過活動膀胱と呼んでいます。わが国において過活動膀胱の有病率は40歳以上の人口の12.4%であり、推定患者数は810万人にも及ぶと言われています。年齢別には加齢により頻度は著しく上昇し40歳代では5%位ですが80歳以上では35%と高いようです。性別では男性に頻度が高いようで前立腺疾患に関係していると考えられます。今後、超高齢化が進めば、脳血管障害、糖尿病、前立腺肥大症などを基礎疾患としてさらに患者数の増加が予想されます。


52.糖尿病と眼

近年、患者数の増加が著しい病気に糖尿病があります。糖尿病は合併症が怖い病気で、眼や腎臓、神経にあらわれます。眼については、現在、成人の失明原因の1位になっています。失明の主な原因は糖尿病網膜症の出血によるもので、手術治療が必要となる場合もありますが、そこまで進行すると、手術を行っても視力が良くなることはありません。しかし、視力が低下する前の早い時期に異常を発見し、治療を開始すれば、視力低下を予防することができます。血糖値のコントロールが悪い人は、やはり糖尿病網膜症が進行しやすいのですが、良好な人でも長年患っていると出血が見られます。血糖値が良いからといって安心はできません。もちろん、一番大切なことは内科での血糖値コントロールですが、眼科でも検査を受け、失明を予防しましょう。


53.やけどの応急処置

やけどをしたら、すぐに患部を冷水で30分以上冷やし、それから病院へ行きましょう。「低温やけど」にもご注意! 使い捨てカイロや電気アンカなど、40〜50度の比較的低い温度でも、長時間皮膚に接触した場合に起こります。水ぶくれができた時は、決して破ってはいけません。味噌、醤油、オイルなどは感染の原因になりますので絶対に付けないでください。石油ストーブにかけてあるやかんや、仏壇のローソクなどでやけどになることもありますので、お年寄りや子どもには特に気を付けてください。


54.猫ひっかき病

ネコの口や爪に存在するバルトネラ菌がひっかき傷や咬傷部位から進入することによって感染します。バルトネラ菌はネコの赤血球に内に寄生し日本では飼いネコの7〜8%が保有します。季節は秋から冬に多く2〜3才までの若いネコに咬まれたりひっかかれたりした場合が多いです。感染後7〜12日後に受傷部位に赤い小さなもりあがった発疹ができたり膿をもった水泡ができます。さらに数日から数週間たつと傷口に一番近いリンパ節が腫れ痛みを伴ったりします。リンパ節の腫れは2〜3ヶ月続きますが殆ど自然治癒します。発熱など軽い全身症状が発症患者の30%に見られます。飼いネコのノミの駆除や爪を短く切ることは有効な予防法でひっかかれたり咬まれたりした場合は傷口をよく洗ってから消毒することが大切です。

55.過敏性腸症候群

繰り返す便秘や下痢に困っていらっしゃいませんか?便秘・下痢の原因は様々ですが、検査をしても特に異常が見つからないのに便通異常が続く場合、「過敏性腸症候群」と考えられます。過敏性腸症候群は多くの場合ストレスが原因となっています。下痢が続くタイプ、便秘が続くタイプ、下痢と便秘を繰り返すタイプがあります。どのタイプでも腹痛や腹部の不快感を伴いますが、排便後は症状が治まりすっきりするのが特徴です。過敏性腸症候群では規則正しい生活をすることがとても大切です。便通の異常が日常生活にまで支障をきたすようなら、一度消化器内科を受診してみましょう。

56.標準体重とBMI

標準体重(SBW)とは、身長(m)の2乗×22で計算される体重で、その人の適正体重を意味します。通常はSBW±10%を適正範囲とします。例えば身長160cmの人では1.6×1.6×22=56.32kgとなり、実体重が65kgとすると65÷56.32=115.4%でありやや肥満傾向と言えます。BMI(ボディマス指数)は体重(kg)を身長(m)の2乗で割った数値で、22が標準で25をこえると肥満の傾向ありとなります。いわゆる生活習慣病の予防と治療には肥満の対策が重要であり、SBWとBMIは自分の肥満の有無・程度を知るためのわかりやすい目安です。ぜひ、自分のSBW・BMIを計算し生活習慣改善の第一歩といたしましょう。

57.療養型病床について

平成18年4月の医療法改定により病院の療養型病床の見直しがなされました。その最も基本となる点は、現在全国で38万床のものを6年(?)先には15万床までに削減することです。養老郡内にも65床の療養型病床があります。高齢な患者さんは、一旦病気となると経過が長くなります。病院ではこの療衰型病床が有ることにより、退院後により良い状態で生活できるようにと、早急なべースでは無い、落ち着いた退院準備が可能となってきました。その重要な機能を持つ療養型病床が減少した時には色々な負の影響が出るものと考えられます。今後の動向に注意する必要があります。

58.がん医療の新しい展開

がん医療は、治療や診断の面で著しい進歩を遂げているが、近年この分野で、緩和医療という新しい発想の医療が重要視されている。旧来の、治るか治らないかという観点だけでなく、良い生活ができるかどうかという患者さんの視点を尊重しつつ、がん治療を行いながら、その不快な症状を取り除く医療である。特にがんの痛みは、緩和医療によってその約九割が克服できるといわれる。そして、多くの患者さんは住み慣れた家で過ごすことが可能となる。快適ながん治療を受けるために、緩和医療は欠かせないパートナーとなることであろう。

59.複雑骨折?

患者さんと喋っていると、昔、複雑骨折をしたことがあるという話をする人が結構います。整形外科医の間では複雑骨折という言葉は既に死語になっています。複雑骨折の定義は骨折部の骨片が皮膚を貫通して外部と接触した骨折のことで、本来無菌的である骨に感染が生じる頻度が高くなるため普通の骨折より治療に難渋することが少なくありません。現在では複雑骨折は開放性骨折と表現し、普通の閉鎖性骨折と区別します。レントゲンで骨がバラバラに複雑?に折れているものは粉砕骨折であり、単純にポキッと折れていても皮膚を破っていれば複雑骨折(開放性骨折)です。うーん、説明も複雑になってきました。


60.関節リウマチについて

関節リウマチは原因不明の自己免疫疾患の一つで、症状は主に関節に出現し、朝起きた時に、手指が動かしづらい「朝のこわばり」や痛み、腫脹が左右の関節に対照的に出る関節炎が特徴的です。従来、リウマチ治療は消炎鎮痛剤やステロイド剤を主体に行われてきましたが、最近ではリウマチ炎症に関与しているTNFαを標的とした生物学的製剤の登場により画期的に治療が変わってきました。早期のリウマチ患者では生物学的製剤で寛解状態が得られる場合もあります。リウマチだから治らない、寝たきりも仕方がないという時代ではなくなって来ています。気になる症状があれば、一度、リウマチ専門医に受診を。


61.切らずに治す早期胃癌の治療

最近の内視鏡の技術進歩は、目覚ましいものがあります。その中で早期胃癌の内視鏡治療として新しく開発された、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)という手技を紹介させていただきます。その方法は、粘膜の下に注射をうち癌の病変を持ち上げながら少しずつ粘膜の下をはがしていくような方法で行います。癌が胃の壁の深いところまではいっていなければ、10cm近い胃癌でもきれいに切除することができます。切除後の再発率も以前の方法に比べ、かなり低下しました。但し、そのような内視鏡で治療可能な早期胃癌を発見するためには、1年に1回胃カメラを受けることが大切です。

62.逆流性食道炎について

逆流性食道炎は胃酸が食道に逆流する事によって起こる疾患です。主な症状としては胸やけがありますが、それ以外にも胸痛や飲み込みにくさを感じたり、声がかれたりする事もあります。診断方法は胃カメラを用いて食道の炎症の有無を調べる事です。近年、食事の欧米化に伴い逆流性食道炎を発症する方が増えてきています。治療法としては、H2ブロッカーや、プロトンポンプ阻害剤といった制酸剤を使いますが、高脂肪の食事を控えたり、食後すぐに横にならないといった事も有効です。


63.禁煙外来の保険適用について

喫煙の有害性は今さら言うまでもない医学的事実です。、ついに喫煙者は「タバコをたしなむ愛煙家」ではなく、「ニコチン依存症の病人」と見なされるようになりました。喫煙者にとってはいささか不名誉なことかも知れませんが、見方を変えれば大変ラッキーなことです。というのは、これまで禁煙外来は保険が利かず、自費で4万円ほどの出費でしたが、喫煙が病気と認められたため健康保険が適用され、最高でも3割負担で済むようになったからです。2006年7月からタバコが値上げになるなど、喫煙者には逆風が吹き荒れています。この機会に禁煙外来を利用して、禁煙にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

64.お年寄りの円背

骨は主に蛋白質とカルシウムからできていて、体がカルシウム不足になると体はそれを骨から動員するために、除々に骨が軟らかく脆くなります。これが骨粗鬆症です。この様に骨が軟らかくなると少しの圧力で骨がつぶれた様に骨折することがあります。これが圧迫骨折です。多くは背骨におこり前(腹)側がつぶれるので横から見ると前(腹)側に尖った楔状になります。これが何年もかけて背骨の何ヶ所でもおこるために、お年寄りでは腰や背中の曲がった人が多いというわけです。この予防として骨を丈夫にするには、カルシウム以外にも良質の蛋白質を摂る事、適度の運動で少しずつ負荷をかけておく事が大切です。


65.先天色覚異常を正しく理解するために

日本では男性の5%、女性の0.2%に先天色覚異常の方がいらっしゃいますが、ほとんど日常生活に支障なく、車の運転もでき、理工系医歯薬系の大学に進学できます。しかし、色の感じ方にわずかな違いがあり、黒板に書かれた赤チョークが見えにくい等、赤橙緑系の色を紛らわしく感じる事が多い様です。微妙な色識別を要する仕事についた場合は勤務を始めた後に困難を生じる事があったり、資格試験(警察、航空運輸関係)に色覚異常の制限があり、志半ばで夢をあきらめざるを得なかったりしますので、これまで色覚検査を受けておらず、進路や生活上心配な点があるお子様・保護者の方はぜひ学校医にご相談ください。


66.蛇にかまれたら

蛇の頭の形(三角形?円形?)と模様がわかると蛇の種類がわかります。咬傷部より心臓に近い側をゴムバンドなどで軽く縛ります。(先が紫色になるまで縛る必要はありません。)傷口に砂などがついていたら水道水で軽く洗い流してください。毒を口で吸う必要はありません。口腔内の細菌が創部を悪化させる場合があります。心臓より高い位置に傷口を挙げ速やかに医療機関を受診してください。


67.肺炎球菌ワクチン

今年度より肺炎球菌ワクチン接種の一部公費負担制度が養老町で、岐阜県内では最初に行われます。肺炎球菌は、肺炎の原因菌の約30%をしめ、特に高齢者の死因の主要な原因の一つとなっています。このワクチンは65歳以上の高齢者の80%に予防効果があると言われています。また、インフルエンザウイルスの予防接種と同時(1週間以上あける)に行うことにより、高齢者の冬期におけるインフルエンザによる死亡を50%低下させたというデータもあります。このワクチンは一度接種すると約5年間は有効です。是非、肺炎球菌予防接種をご検討ください。


68.腰痛

二足歩行を獲得した人間の宿命である腰痛。多くの場合は、しばらく安静を保てば痛みは自然軽快していく予後良好な疾患群ではありますが、忙しい現代ではこの「しばらくの安静」が困難な場合が多いようです。最近はお年寄りや力仕事をする人たちだけでなく、主婦や若者にも多くの腰痛に悩める患者さんがいらっしゃいます。予防には「腹筋と背筋を鍛える事」につきます。浅くイスに腰掛け、背もたれにもたれかかる(「尻」で座らず「腰」で座っている)ような座位、いつも背中を丸めて猫背になっている立位等の日常の姿勢に気をつける事で、かなりの予防になると考えられます。いざ痛くなった時、物を拾うときは中腰にならず、いったんしゃがんで拾ってください。両手で物を持つときは、おへその高さで体に近づけ持ってください。顔を洗ったりお勝手をする時は、2〜30センチの箱か雑誌を重ねて置いて、それに片足を乗せると結構楽な事が多いようです。寝る時は、横向きで膝を曲げた姿勢がいいでしょう。ただし、すべての腰痛が予後良好とは限りません。骨粗鬆症や、椎間板ヘルニア、まれには腫瘍という事もあります。‘痛い’のは嫌なモノです。早めに専門医にかかりましょう。



69.目の老化(白内障)

加齢白内障は病的なものではなく、誰にでも起こる年齢的な変化です。初期はかすみ眼や近視が進行したりしますが眼鏡で治ります。進行して眼鏡をかけても見えにくくなれば手術で治ります。最近では高齢者ドライバーが多く免許証の書き換え前には一度視力検査を受けられるとよいでしょう。手術の時期は本人が不便を感じれば受ければいいと思いますが、あまり進行すると他の病気を合併し失明に至る場合もあります。また高齢者には白内障以外にもいろいろな病気がありますから、少しでも見にくければ専門医の診察を受けることが大切です。


70.インフルエンザの予防接種と肺炎球菌ワクチン

高齢者の肺炎は入院が必要となったり、場合によっては死亡するなど重篤な影響があり、その予防の重要性が強調されています。インフルエンザの予防接種はかなり定着してきましたが、肺炎の原因のもう一つの柱である肺炎球菌感染症に対するワクチンはまだ余り普及していません。このワクチンは高齢者であれば一度受ければ、一生効果があることが分かっています。内科的な病気がある、体力が落ちている、施設に入所している、あるいは介護保険で通所施設を利用しているなどの方は、是非、受けられることをお勧めします。養老町では今年から肺炎球菌ワクチンの公費助成もはじまりました。


71.あざ

一口に“あざ”と言ってもあざには沢山の種類があります。赤あざ、黒あざ、白あざ等。みなさん御存知のレーザーが治療の中心です。レーザー光は色に反応する為、あざによってレーザーも各々違います。一つのレーザーで全てのあざは治りません。また、レーザーが魔法の光と勘違いする方も多いようですが、現代医学では、本当にきれいにあざがとれてしまうものから薄くなる程度のもの、全く効果がないものといろいろです。レーザーが乳児によく効くのは事実です。効果がないものは手術で切除したり…、となる訳です。中でも白あざ、黒あざは将来悪性化するとも言われます。形成外科や皮膚科等専門医を受診してください。


72.脂質代謝異常症

以前は高脂血症と呼ばれていましたが、最近メタボリック症候群の名前がでてきてから脂質代謝異常症と呼ばれるようになりました。
LDL(悪玉コレステロール)=総コレステロール−HDL(善玉コレステロール)−中性脂肪×0.2
上記の簡易計算法により悪玉コレステロールの値が概算できます。ただし中性脂肪が300mg/dlを超える時はこの計算式を使うことはできません。HDL(善玉コレステロール)が40mg/dl以下、LDL(悪玉コレステロール)が140mg/dl以上、中性脂肪が150mg/dl以上が異常となります。治療ラインは危険因子の数で決まります。脂肪の多い食品や甘い物を減らす様に注意して下さい。これでも改善できない場合は、薬の助けが必要となります。



73.麻疹ワクチン2回接種へ

本来乳幼児の病気である麻疹が、首都圏等の高校・大学生の間で流行し問題になっています。この原因の一つとして最近、以下の現象の存在がわかってきました。すなわち従来、麻しんワクチンにより得られた抗体は、一生持続するものと考えられていましたが、そうではなくワクチン接種後10年も経つと抗体が低下してきて麻疹に感染発病することがあるという現象です。この現象に対処するために、これまでは、麻しんワクチンは1歳児に1回だけ接種することになっていましたが、平成18年から1歳児に加えて6歳頃にも2回目の接種が行われるようになりました。※現在は、麻しん・風しん混合ワクチンを使用しています。


74.肺炎の症状について

肺炎の典型的な症状は、発熱・咳・痰です。ひどくなると、胸の痛みや息苦しさも出ることがあります。しかし、お年寄りの場合、発熱・咳・痰の症状がはっきりと現れず、元気がない、食欲がない、呼吸が荒い、意識がもうろうとしている、といった症状が現れることが多いのです。周囲の人はお年寄りの様子に気をつけ、このような症状が見られた場合には、医療機関を受診するようにしてください。お年寄りは、治療が遅れると命にかかわることもあるので注意が必要です。

75.特定健診・保健指導

平成20年4月1日より特定健診・保健指導が開始されました。いわゆるメタボリックシンドロームを早期発見し、生活習慣病を予防することを目的としています。腹囲(男性85cm以上、女性90cm以上)と、耐糖能異常・高血圧・脂質異常症のうち2項目を満たした場合をいいます。これらは単独でも動脈硬化性疾患(脳卒中、虚血性心疾患等)の危険因子となりますが、複数あると危険が何十倍にも増大してしまいます。生活習慣の改善(食事と運動など)が重要ですが、中には薬物療法の必要な方もいます。放置せず、適切な指導・治療を受けるようにしましょう。


76.熱中症

日本の夏は高温多湿です。昨今の環境異常に伴い、その著しさは今後も増すものと思われます。気をつけるべきはそのような外的環境異常に遭遇したときに起こりえる体温上昇です。発汗により制御可能の間はよいのですが、過ぎると脱水、電解質異常、循環障害をきたして、いわゆる熱中症に陥ります。熱中症は軽いほうから、熱けいれん、熱疲労、熱射病に分類されています。それぞれに応じた治療方法が必要ですので、安易に涼しい日陰に休ませて放置するようなことは決してしないでください。熱中症は炎天下だけで起こりえるのではなく、閉め切った室内でも起こり得ます。体温が高くそのわりには発汗していない特に小児や高齢者の方を発見したら、最寄りの医療機関にお連れください。


77.血尿は体からの”サイン”

血尿には、目で見て尿が赤いと分かる肉眼的血尿と、健康診断などで指摘される顕微鏡的血尿があります。血尿の原因は種々ありますが、よく見られるものから順に、炎症(膀胱炎、前立腺炎等)、結石(尿管結石、腎結石等)、腫瘍(膀胱癌、前立腺癌等)、外傷や先天奇形、薬物などです。血尿と共に、頻尿・残尿感・排尿時痛・発熱・腰痛などが見られることも多いのですが、症状を伴わない肉眼的血尿は要注意です。どちらの血尿にしても、一度泌尿器科医に相談してください。(恥ずかしがって足が遠のいたり、自己判断で放置するのは禁物です。)


78.膝関節痛

腰痛・肩こりに続いて整形外科領域の疾患として高い順位にあるものとして膝関節痛があります。そのうち高齢社会が進んでいる現在で膝関節痛を引き起こす代表的疾患である変形性膝関節症について紹介します。変形性膝関節症では、関節軟骨・半月板・靱帯などの関節構成要素の変性と共に下肢筋力の低下が起こるために、関節の運動制限・歩行時の疼痛(特に歩行開始時の痛み)を生じます。基本的な治療法は保存的療法で外用剤・内服剤や関節内注射等の薬物療法、筋力訓練等の運動療法、温熱・電気療法等の物理療法がありますが、これらの治療法を行っても症状が良くならず、日常生活に支障をきたす場合には手術的療法があります。特に症状が進行してしまった患者さんにとって関節の表面を人工物に入れ替える人工関節置換術は、歩行時の痛みをとるのに大変有効な手術です。関節痛でお困りの方は、一度整形外科にご相談ください。


79.胃癌に対する新しい治療薬

検診や人間ドッグでの腹部超音波検査や、他疾患の精査などで行われた腹部CT検査で、腎腫瘍を指摘される患者が増加しており、年間約1万人が発症しています。発見される腎細胞癌のほとんどの症例は、転移のない初期のもので根治的腎摘出術の適応となります。しかし、術後長期間を経過し転移が出現した再発例や、初診時すでに転移のある進行癌では、治療法としてインターフェロン、インターロイキン2などの免疫療法が主として行われてきましたが満足できる効果は得られていませんでした。最近、新しい抗癌剤のひとつである分子標的薬が認可され治療選択に幅が広がり、期待がもたれています。


80.入れ歯安定剤について

高齢化社会を迎え、入れ歯安定剤の宣伝をよく目にするようになりました。宣伝をみると安定剤により吸着力が増し、何でも咬めるようなイメージを受けますが、本来入れ歯安定剤は、顎の粘膜がやせてゆるくなった入れ歯に一時的に使用するものであって、常用するものではありません。安定剤を常用すると安定剤の厚み分、かみ合わせの高さが変わり顎の粘膜が圧迫されて粘膜の下にある骨がやせてしまうことがあります。普通に使用しても顎の粘膜や骨は入れ歯で咬むことにより次第にやせていき、また入れ歯の歯も磨耗していきます。ですから1年に1回は入れ歯の調整、修正が必要です。安定剤は歯科医院に行くまでのつなぎの手段だと考え、歯科医師による治療をおすすめします。


81.鼻から入れる胃カメラ

胃カメラ検査というと、ゲーゲーするとか苦しいというイメージを持っているのではないでしょうか?その苦痛を軽くするため、鎮静剤を使って胃カメラを行いますが、2時間ほど安静にしてもらう必要があります。最近5mmという鉛筆より細い胃カメラが開発されました。その細い胃カメラを鼻から挿入して検査すれば、ゲーゲーも少なく会話しながら検査ができます。鎮静剤も不要なので検査が終わったらすぐ帰宅できます。胃カメラがいやで検査を受けていない方、一度鼻からの内視鏡を試してみてはいかがでしょうか?


82.コンタクトレンズによる感染症急増中

使い勝手の良いソフトコンタクトレンズが普及する一方で、適切なレンズケアがなされず、黒目に感染をおこす症例が最近増えています。2週間の頻回交換レンズでも「使い捨てだから安心」は禁物です。
毎日のレンズ及びレンズケースのケアはとても大切です。1.コンタクトをこすり洗いする。2.非使用時は十分にケースを洗浄し、水分を拭き取り乾燥した状態で置いておく。3.ケースを定期交換する。4.消毒液のつぎ足しをしない。5.洗浄や消毒は専用品を使う。(ソフトレンズの場合、水道水の使用は厳禁)6.目に異常を感じたらすぐレンズを外す。以上の事をしっかり守りましょう。


83.五十肩

日頃、肩を動かす事が少ない主婦やサラリーマンに多く見られる傾向があり、「腕が上がらない」、「手が後ろに回らない」といった症状があります。また、夜間に、より痛む事も特徴的です。強い痛みは1週間程度で少しずつ回復しますが、この急性期は冷湿布等で炎症を鎮め、その後動きが悪くなる慢性期には、患部を温めて血行を良くする事が重要です。日常生活の中でも、冷やさない、無理をしない等を心がけ、入浴後等、肩を温めた後に体操をしましょう。痛みが強い時は、薬物療法や関節注射等の治療法もありますので、早めに専門医を受診しましょう。


84.インフルエンザ菌ワクチン(Hibワクチン)について

このワクチンは初めて聞かれる方もいるかと思います。インフルエンザ菌は、子ども(特に乳幼児)の肺炎と化膿性髄膜炎を引き起こす大変重要な菌で、髄膜炎を起こすと死亡率も高く、後遺症も問題となります。先進諸国では、この菌に対するワクチンが、定期接種で行われていますが、日本では最近やっと任意接種が認められました(有料)。生後2カ月から7カ月未満で接種することがすすめられますが、5歳未満までが対象となっています。詳しくは主治医の小児科の先生にお聞きください。


85.ロコモティブシンドローム??

メタボは知っているけど、ロコモを知っている人は少ないでしょう。ロコモティブシンドロームとは、運動器(骨、関節、筋肉など)の障害により要介護になる危険性が高い状態をさす新しい言葉です。骨粗鬆症、膝や股関節の変形や関節炎、そして背骨の変形による神経障害がその主な原因です。メタボの行くつく先は脳卒中、心筋梗塞ですが、ロコモの行きつく先は骨折、廃用症候群で、いずれも死亡率が上がり、寝たきりになっていきます。運動をしない生活はご飯を食べない生活と同じくらい、体にとって不健康な生活であることを理解していただくための新しい概念で、メタボ予防の次はロコモ予防の時代となるのです。


86.緑内障

緑内障は視野が狭くなりやがて失明に至る病気です。じわじわと進行するタイプは気がつきにくく、悪くなってから治療しても改善が見込めないやっかいな病気です。平成13年に40歳以上の約3,000人を対象に多治見で検査したところ17人に1人が緑内障と判明しました。結果は高齢なほど増加し、また眼圧が正常なタイプが圧倒的に多いことが判明しました。60歳をこえるとさらに増加するため、60歳以降は年に一度は検査を受け、早期に病気を発見し、失明の予防をしなくてはいけません。進行してからは手遅れになる油断はできない病気です。


87.高脂血症のうそ・ほんと

「ストレスが高脂血症を悪化させるって本当?」−「ほんと!」ストレスから体を守るために副腎からホルモンが分泌されます。糖や脂肪などが血中に出てきて、ストレスと戦う準備をするので血糖値や血中脂肪は上がります。ストレスを受けやすい人は脂肪摂取を控えましょう。では「タバコがストレスを和らげ、高脂血症を改善する?」は「うそ」タバコの中に含まれるニコチンは血管を収縮させ、一酸化炭素は酸素不足を引き起こし、中性脂肪や悪玉コレステロールを増やします。このため高脂血症の方には禁煙をお勧めします。


88.食中毒

一般的には食あたりと言われている言葉ですが、この病気を引き起こす原因には単純に食べ物が古くなって腐敗する手前のもの、腐敗したものを摂食した場合と、食べ物の中に細菌がいてこれが腸内で毒素を出すことによって、あるいは、腸内で繁殖することによって症状を引き起こす場合があります。症状は、嘔吐、頻回の水様性下痢、それに伴う腹痛です。食欲も当然おちてきますので、脱水症状が強くなる場合があり、この時には点滴治療が必要となります。夏場にはこの病気とよく似たウイルス感染症(胃腸カゼ)もあります。医療機関で早めに診察を受け適切な治療を受けるようにしてください。

89.仮面高血圧に注意

医療機関で測る血圧は正常範囲なのに、起床時に高い「早朝高血圧」や、職場で上がる「職場高血圧」は、見逃されやすく、注意が必要です。これらは「仮面高血圧」と呼ばれますが、高血圧と同様に心血管病(脳梗塞・心筋梗塞等)発症の危険があります。「仮面高血圧」の発見の為には、家庭での血圧測定が勧められます。特に家庭血圧の測定が勧められる人は、現在高血圧で治療中の人のほか、“高血圧予備群”の人、心臓病や腎臓病、動脈硬化などがあり、仮面高血圧になりやすい人達です。ストレスの多い方なども、できたら測定しましょう。


90.インフルエンザの感染経路

インフルエンザは飛沫感染と接触感染が主な感染経路です。咳やくしゃみをした時に飛び散るウイルスを含んだしぶきを飛沫と呼び、この飛沫を吸入し気道の粘膜に付着して感染が成立します。飛沫は通常1.5m程しか飛ばないとされており、患者から2mの距離を保つことが感染予防に有効です。患者のマスクは飛沫の飛散を大幅に減らす効果があり、非感染者のマスクは飛沫の吸入をブロックする一定の効果があります。口や鼻にさわった患者の手にウイルスが付着しこれが伝播して感染するのが接触感染であり、接触感染を絶つ意味で有効なのが手洗いです。


91.せきぜん息

痰を伴わない乾いたせきが8週間以上続いているにも関わらず、発熱もなく、胸部レントゲン写真で異常を認めない場合、もっとも頻度の高い疾病がこのせきぜん息です。いわゆる気管支ぜん息と違ってゼーゼー、ヒューヒューといったぜい鳴や呼吸困難はほとんど認めません。原因は気管支ぜん息と似ており、気道の過敏性や炎症が関与しているといわれますが確定していません。女性に多い傾向はありますが、せきぜん息特有の所見があるわけではないので診断が困難であり、まず疑うことが大切です。「風邪薬や咳止めは効かなかったが、気管支拡張剤や吸入ステロイド剤を使ったら約一週間で症状が改善した」という経過から判断してせきぜん息と診断する場合があります。重篤な疾患ではありませんが、継続するせきはご本人だけでなく周りにとってもストレスであり、このような早めの治療的診断も有用となります。


92.梅毒の治癒判定

「何年か前に梅毒になり治療を受け、その後は何の症状もありません。ところが人間ドックを受けるたびに、『梅毒が考えられるので、医療機関を受診するように。』と判定されます。一体いつになったら治るのでしょうか?」との質問を受けることがあります。内容が事実とすると、国内発生の通常の梅毒だけなら治っていると思います。ただ梅毒反応の一部が正常化が遅く、長期間続くということです。「治っても、傷跡が残っているようなもの。」とも例えられます。


93.脳動脈瘤

目を動かす神経や物を見る神経は、脳の神経です。目は脳とつながっています。このため、目の症状から脳の病気が早期に発見されることがあります。その1つが脳動脈瘤です。
脳動脈瘤は、破裂すればくも膜下出血を起こし、命にかかわる怖い病気です。目に症状が出る脳動脈瘤の場合、片方の目だけで見ると普通に見えるのに、両目で見ると物が2つに見えるという現象が突然出てきます。片目で見ても物が2つに見える場合は、乱視や白内障の症状なので心配いりません。片方の瞳が大きくなったり、まぶたが下がってきたりしたら、さらに脳動脈瘤が疑われます。こんな時はすぐに総合病院を受診してください。


94.ビスホスホネート系薬剤関連顎骨壊死(BRONJ)について

ビスホスホネート(BP)製剤とは骨吸収を抑制するために、がんの骨転移や骨粗しょう症の患者さんに投与されている薬剤です。この薬剤を投与されている患者さんが抜歯などの外科的歯科治療をうけると、まれに、(注射薬で100人に1人、経口薬で1万人に1人程度)難治性の顎骨壊死がおこることが報告されてきました。この原因はまだ不明ですが、最近の調査で口腔細菌の感染が引き金となり発症し、口腔内の衛生状態を良好に保つことが壊死予防に有効であることがわかってきました。現在ビスホスホネート製剤を投与されている患者さんは、歯科治療に際し休薬の必要はありませんが、歯科医院での口腔清掃をお勧めします。


95.前立腺肥大症の新薬

前立腺は膀胱のすぐ下にある臓器です。前立腺が大きくなると尿道を圧迫し、尿の勢いが悪くなります。そのため、排尿に時間がかかり、残尿感や頻尿といった症状がでてきます。このような状態が「前立腺肥大症」です。前立腺肥大症には、男性ホルモンが関係しています。最近、前立腺肥大症に対して新しい抗男性ホルモン薬が発売されました。この薬は、男性ホルモンをおさえて、前立腺を数ヶ月で約3割縮小させます。ただし、病気の原因そのものは治せませんので、中止すると元に戻ってしまう可能性があります。また、事前に前立腺がんでないことを各種検査で確認し、さらに服用開始後も定期的にその診断を行う必要がありますが、この薬は前立腺がんのマーカーであるPSA(血清前立腺特異抗原値)に影響を与えるので、その点に十分留意する必要があります。また、前立腺肥大症は前立腺の大きさや症状によって治療方法が違います。初めのうちは薬で症状をおさえることができます。けれど、薬で前立腺肥大そのものを治すことはできませんので、病状がすすんでいる場合は根治的な手術が必要です。


96.肩こりと腰痛

現代人にとっておなじみの肩こりや腰痛は、人類が二足歩行をするようになった結果、腕が肩からぶら下がって首や肩に大きな負担がかかり、二本の足で全体重を支えることで足や腰に集中的に負担がかかるようになったことによる、宿命的な症状だと言われています。現代生活でありがちな姿勢の悪さなどが、宿命的な症状をさらに発症しやすくしているようです。しかし、稀に内臓の病気が原因であることもあります。精神的なストレスが原因となっていることもあります。これらの場合は、肩こりや腰痛の原因となっている病気を除くことが何よりも大事です。


97.切らずに治す早期胃がん

内視鏡の進歩により、お腹を切らずに治すことができる早期胃がんが増えてきています。どのような早期胃がんが内視鏡で治療できるかというと、がんが胃の粘膜内、あるいは粘膜の下わずかまでにとどまっている症例が対象となります。切除する方法も進歩しており、最近では粘膜下層剥離術(ESD)という方法で行います。この方法を用いれば、がんが深く浸潤していなければ、どんなに広い範囲に広がっていても、粘膜だけはがすように切除することができます。その結果、胃はそのまま残るので術後の後遺症が少ないというメリットがあります。


98.むずむず脚症候群

「むずむず脚症候群」というのをご存知でしょうか。これは主にじっと座っている時や横になっている時に、足に不快感が起こるという病気なのですが、この不快感が「むずむずする」「虫が這う」などと表現されます。原因は明らかではないのですが、脳の神経伝達物質や鉄分が関与していると言われています。40歳以上の中高年の女性に多くみられます。夕方から夜間にひどくなることが多いため、睡眠が障害され、日常生活に支障をきたすことがあります。生活習慣の改善や薬物療法により症状の改善が期待できるため、症状のある方は医療機関を受診してみましょう。


99.高齢者のワクチン接種について

昨年、新型インフルエンザが大流行し、ワクチン接種が優先順位に基づいて行われました。高齢者はたとえ持病がなくとも、インフルエンザに感染すると肺炎などを併発して重症化する危険があるため、毎年ワクチンを接種することが推奨されます。肺炎球菌ワクチンも高齢者の肺炎死亡を半減させることが証明されています。肺炎球菌ワクチンは1回接種すると5年間有効です。養老町には70歳以上の住民に対して公費助成制度がありますので、ぜひこのサービスを利用してワクチン接種を受けられることをお勧めいたします。


100.目に症状が出る脳動脈瘤

目を動かす神経やものを見る神経は脳の神経です。目は脳とつながっています。このため目の症状から脳の病気が早期に発見されることがあります。その一つが脳動脈瘤です。脳動脈瘤は破裂すればくも膜下出血を起こし命にかかわる怖い病気です。目に症状が出る脳動脈瘤の場合、片方の目だけで見ると普通に見えるのに両目で見るとものが二重に見えるという現象が突然出てきます。片方で見ても、ものが二つに見える場合は乱視や白内障の症状なので心配いりません。片方の瞳が大きくなったり、まぶたが下がってきたりしたら、さらに脳動脈瘤が疑われます。こんな時はすぐに総合病院を受診してください。


101.非アルコール性脂肪性肝炎(NASH:ナッシュ)

アルコール多飲によらない脂肪肝のうち、10%程度はNASHと呼ばれ、肝硬変に進行していくことが分かってきました。アルコール性肝炎と同じく、肝がんの原因にもなります。NASHはメタボリックシンドローム(肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧)の合併症が半数にみられ、治療は特に食事、運動療法による減量(BMIの適正化)が有効とされています。薬物療法としてはウルソデオキシコール酸やビタミンEが有効です。健診で脂肪肝を指摘されたら医療機関でご相談ください。


102.緑内障

最近の調査によると、40歳以上の日本人20人に1人が緑内障といわれており、その内の約8割の人が自分が緑内障であることに気づいていない事が分かりました。緑内障は視神経の働きが障害され、視野(目を動かさずに見える範囲)が徐々に欠けていく病気です。実際には「霧がかかってかすんだような感覚」が生じるようです。血縁者に緑内障の人がいる、強い近視がある、眼圧が高いと言われた人は緑内障にかかる率が高くなります。緑内障は手術をしても治りません。しかし、早期に発見し、早くから適切な治療を行えば症状の進行を抑えることができます。ぜひ眼科で検診を受けてください。


103..その成分を摂取すれば、本当に良くなるの?

最近よく、「年を取ると○○が減少します。さあ、○○を取りましょう!」という広告を見ます。これは本当でしょうか?「年を取ると○○を摂取する量が少なくなるため、体内の○○が少なくなる」であるならば、○○を摂取すれば良いかもしれませんが、実は○○を経口摂取したとしても、普通は胃腸で分解され、血中に吸収され、またどこかの器官で必要に応じ合成されます。そういう働きが鈍っていることが老化だと考えれば、その働きを鈍らせない事が大切です。○○を経口摂取する事を否定する訳ではありませんが、体に関することは「医師に相談してから」をお勧めします。


104.子どもの予防接種

子どもの予防接種は、定期予防接種と任意予防接種の2種類があります。定期予防接種は無料で行われますが、任意予防接種は原則個人負担です。ところが、子どもにとって大切なワクチンの多くが任意となっています。おたふくかぜ、水痘、インフルエンザ、B型肝炎などです。Hib、肺炎球菌ワクチン、子宮頸がんワクチンは、1月より国と町の助成により対象年齢に対して無料となりました。海外ではロタウイルスワクチンも接種が行われています。先進国では以上述べたワクチンはすべて無料で行われているのが常識となっています。子どもたちの健康を守るためにもぜひ日本でも先進国並みになることを望んでいます。


105.アクティブ・チャイルド60min.

子どもの体力低下が叫ばれ、運動の必要性が強調されていますが、何をどのくらい行えばよいのかはよく分かりません。そこで、日本体育協会は「アクティブ・チャイルド60min.−子どもの身体活動ガイドライン−」を作成し、2010年4月に発表しました。メッセージは「子どもは、からだを使った遊び、生活活動、体育・スポーツを含めて、毎日、最低60分以上からだを動かしましょう」というものです。大切なのは、特別に「さあ、運動するぞ」と服を着替えて運動することではなく、歩く代わりに少し走るとか、日常生活での身体活動を上げていき、細切れでよいので、合わせて毎日60分以上積極的に体を動かすということです。


106.アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎は季節性のスギ花粉症がよく知られていますが、ダニやほこりが原因となる通年性アレルギーもあります。両方とも症状は同じで目のかゆみや異物感があり、悪化すると結膜充血やまぶたが腫れたりします。治療は抗アレルギー点眼がありますが、重症化するとステロイド点眼も必要になります。症状が軽い時に治療を開始することを勧めます。予防にはまず自分の病気の原因をよく知ることが重要です。通年性アレルギーは普段まめに掃除して原因となるダニやハウスダストを減らすことが大切です。また治療薬のステロイドは副作用もあるので点眼するときは医師の指示に従って使用してください。


107.気をつけたい脂肪食品

肉や乳製品、バター、ラードなどを代表とする動物性脂肪の摂りすぎは血中LDL(悪玉)コレステロール値を増加させ、動脈硬化の危険性を高めることは知っている人も多いかと思います。一方で、青魚や食物繊維の摂取、運動、禁煙などは血中HDL(善玉)コレステロール値を増加させ、動脈硬化の予防に有効と言われます。その他にも摂りすぎに注意を要する脂肪食品があります。フライドポテト、揚げ物菓子類などに多く含まれるトランス脂肪酸というものです。数年前、アメリカで、トランス脂肪酸の摂りすぎが、動脈硬化だけでなく、認知症にも関係しているといった研究結果が発表されました。現在、世界各国で規制が設けられつつあります。元気に長生きするためには、脂肪食品の摂り方に注意が必要です。


108.お酒の量

ある人は毎晩、ある人は1週間に2〜3回、ある人は宴会の時だけと、皆さん決めてお酒を飲まれると思います。お酒は適量であれば体に非常によい飲み物であると思っています。この1日の適量は、日本酒なら1合、焼酎(25度)なら140ml、ワインなら270ml、ビールなら500ml、ウイスキー(ブランデー)なら120ml、ウォッカなら90ml、梅酒なら120ml、これが大体の目安です。ただ、気をつけなくてはいけないことがあります。お酒は体内に入るとインスリンの分泌が促進されて空腹感をおぼえるようになります。つい、こってりした食事(脂肪の多いもの)をとり、過食になりがちになります。お酒を飲む時は十分心して、お酒を楽しむようにしてください。


109.高齢者の熱中症

熱中症は、若い人や中年層ではスポーツや肉体労働中に多く発症しますが、高齢者の場合は日常生活をしていても起こりやすく、しかも、重症化しやすいので注意が必要です。高齢者に起こりやすい原因は、「体内の水分量が減少している」、「温度変化やのどの渇きを感じにくい」「トイレが近くなるのを嫌って、水分摂取を控えたり、エアコンを使わない」、「持病や薬の影響で熱中症が起こりやすくなっている」などがあります。家庭や地域とつながりを持ち、早めに対応することが大切です。


110.慢性硬膜化血腫

慢性硬膜化血腫は、頭を打った後に、脳と頭蓋骨の間に出血してできた血のかたまり(血腫)が脳を圧迫して起こる病気です。ほとんどが高齢者であり、本人に覚えがないほどの軽い頭部外傷でもしばしば起こり、打ってから症状が出るまでに1週間から数カ月とかなり長い期間がかかるのが特徴です。もう1つの特徴は、「認知症」として発症することがよくあるということです。最近、認知症が目立つようになったという場合にはこの病気の可能性も考える必要があります。CTスキャンやMRIで比較的容易に診断でき、簡単な手術でしばしば劇的に良くなります。


111.肥満と糖尿病そして癌

「癌の人は痩せている」という印象から「肥満が癌の原因になる」と聞くと耳を疑うかもしれません。脂肪細胞は多数の物質を分泌しており、それらはアディポサイトカインと呼ばれます。脂肪細胞が肥満するとそれらの分泌に異常をきたし、それが膵臓から分泌されるインスリンという血糖値を下げる物質の効きを悪くします。このことは糖尿病の発症を促すだけでなく、インスリンには細胞を増やす作用があるため、効きの悪さを補うために増えすぎたインスリンは、細胞の異常増殖、すなわち癌の発症に関与するとされます。したがって、肥満対策は糖尿病はもちろんのこと、癌対策としても重要と言えるのです。


112.手遅れの爪白癬

「水虫の真犯人は、爪の水虫だ」という薬の宣伝は誤解を招きます。実際は、爪白癬(爪の水虫)より先に、足白癬(足の指の間や足の裏の水虫)ができることが多いのです。足白癬の段階で(市販の水虫の外用剤を使う前に)皮膚科を受診すべきです。爪白癬は治りにくく、肝障害などを防ぐため、4週に1回血液検査をしながら、長期間内服療法が必要な場合が多いです。高齢の人では、内蔵機能が良くないとか、他科の薬との関係が難しいとかで、内服困難が少なくありません。手遅れ
の爪白癬とも言えます。


113.ピロリ菌と胃がん

みなさん、ピロリ菌という名前は聞いたことがあるのではないでしょうか?胃潰瘍の原因となる菌で、胃潰瘍を伴ったピロリ菌の感染は除菌療法が行われています。このピロリ菌、胃に慢性の炎症を起こし、胃がんを引き起こすことが知られています。最近の研究で、ピロリ菌の除菌を行うことにより、胃がん発症の危険が減ると報告されています。除菌は3種類の薬を1週間飲むだけで8割の人からピロリ菌が消えると言われています。失敗しても2次除菌、3次除菌の薬を服用することで除菌率は更に高まります。胃がんを予防するためにピロリ菌の除菌をお勧めします。


114.過活動膀胱の新薬について

数年前より、尿意切迫感、頻尿、切迫性尿失禁などの自覚症状を呈する膀胱の機能障害を過活動膀胱と呼び、治療が行われています。その潜在患者数はわが国では810万人とも言われ、野際陽子さんのCMのおかげでよく知られるようになりましたが、高齢化社会が進めばさらに患者数の増加が予想されます。これまでは主として抗コリン薬で治療が行われてきましたが、副作用の問題などで投薬できない方もありました。平成11年の秋より新しく選択的β3アドレナリン受容体作動薬が発売されました。この薬は従来のものとは異なる作用機序を持ち、膀胱平滑筋にある受容体を選択的に刺激することで、膀胱を弛緩させ蓄尿機能を高め、症状を改善します。このため治療の選択肢が広がるとともにその有用性が期待されています。


115.大腿骨近位部(頸部)骨折予防

立春も過ぎて、暦上は春となりましたが、まだまだ寒い日が続いています。寒い時期に増加する骨折に大腿骨近位部(頸部)骨折があります。この骨折は、高齢の人が転倒された際に発症する典型的な骨折のひとつで、屋内での比較的軽い外力でも生じる場合があります。寝たきりを引き起こす原因となるため早期手術・早期リハビリが必要であり、そうならないための予防が大切です。転倒を予防するための日頃の下肢筋力強化や居住空間の整備とともに、骨粗鬆症の人は食事療法・薬物療法を行い、骨質の向上を図る必要があります。骨塩定量を行い、自分の骨密度を知っておくことも予防のひとつと言えます。


116.息切れについて

「いきぎれ」とは、坂道を登ったり階段を昇ったりした時にハアハアと速い呼吸になる症状のことをいいます。もちろん健康な人でも、激しい運動をすれば呼吸が荒くなりますが、これは生理的な反応ということになります。以前は苦にならなかった程度の運動や日常動作で「いきぎれ」を生じるようになった場合、何らかの病気が潜んでいる可能性があります。「いきぎれ」を生じる疾患は、最近話題の慢性閉塞性肺疾患(COPD)のような呼吸器疾患やうっ血性心不全、心臓弁膜症などの循環器疾患あるいは癌、膠原病、貧血などが挙げられます。正しい診断をして適切な治療を行うと「いきぎれ」の改善が期待されます。


117.骨粗鬆症について

骨粗鬆症とは、骨の強度が低下して骨折しやすくなる病気です。現在日本には約1千万人の患者さんがいるといわれており、高齢者人口の増加に伴い、さらに増えていくと予想されます。女性に多く、これはもともと骨が細い上に、閉経によってエストロゲンというホルモンの分泌が低下し、骨の吸収と形成のバランスが悪くなることが関係しています。たばこやアルコールを控え、偏食をせず、カルシウムやビタミンDを十分摂取し、適度な運動をするなどの生活習慣の改善により、骨の新陳代謝のバランスを整えることが大事です。検査や治療に関しては、医療機関にご相談ください。


118.50歳以上で骨折した人は骨粗鬆症の治療を!

骨がもろくなって骨折を起こしてくる骨粗鬆症に対して薬の治療を始める基準が2011年に変わりました。50歳以上で転ぶなどの軽微な外力で「太ももの付け根」や「背骨」が折れた場合は、骨の量に関係なく骨粗鬆症の薬の治療が必要となりました。また、「手首の骨」「腕の付け根の骨」「骨盤」「肋骨」「足首の骨」が折れたことがある場合は、骨の量が少し少ない状態(骨量減少)でも薬の治療が必要です。骨が折れると次に折れる確率は2倍以上となります。骨が折れたことのある方は、必ず骨粗鬆症のチェックを受けましょう。


119.眼精疲労とドライアイ

眼精疲労は以前より知られていますが、最近はコンピューターや携帯端末の普及で患者さんが増えています。目の疲れ、痛み、肩こりなど様々な症状があります。また、画面をみた時はまばたきが減り、正面にモニターを置くと瞼裂幅が大きくなりドライアイとなります。やや下方に画面を置くと良いと思われます。他に原因として身体の疲れや老眼、屈折異常、間欠性外斜視などが知られていますが、近視の人で眼鏡やコンタクトレンズの度数が強すぎる場合も症状がでます。若い人でも目に違和感を自覚される人は眼鏡などの再検査をおすすめします。


120.緑茶の意外な効能

風邪の予防法といえば、最も一般的な方法のひとつに「うがい」があります。いったい、どれくらい効果があるものなのでしょうか。2歳から6歳の子どもを対象に行われた調査で、1日に1回以上うがいする子どもは、うがいをしない子どもより熱を出しにくい(風邪をひきにくい)といった結果が得られました。中でも緑茶でうがいをした子どもには、うがいをしない子どもに比べ、70%の予防効果がみられたそうです。ちなみに水道水で30%、食塩水では50%の予防効果だったそうです。緑茶が一番有効であった理由は、緑茶に含まれる「カテキン」という成分の殺菌作用が関係しているのではないかと考えられます。


121.シリカゲル誤嚥

シリカゲルは乾燥剤として一般に使われているもので、お菓子などの袋の中に見られ、数センチメートルのビニールシートあるいは紙シートに包まれています。子どもがお菓子と間違えて口にくわえて破いてしまい、口の中でコロコロさせることがあります。致死量は体重1kgあたり1.5gですので、60kgの成人では90g、10kg前後の1歳児では15g前後ということになります。乳児、幼児がシリカゲルを食べると大抵はまずくてペッと吐き出すことになるので、まず中毒症状を発現することはないと思います。大量の水、お茶、ジュースをとりあえず飲ませて、医師に相談してください。


122.食道がんの危険因子

食道の壁に出来るがんが「食道がん」ですが、最近、食道がんが飲酒と密接に関係していることが注目されています。お酒を飲むと、体内で「アセトアルデヒド」という発がん性物質ができて、食道がんの発生リスクを高めます。特に、飲んで顔が赤くなる人は(お酒に慣れて赤くならなくなった場合も)飲酒量が増えるほど、リスクが飛躍的に高くなります。


123.白衣高血圧症と仮面高血圧症

家庭血圧は正常なのに医療機関では高くなるのが白衣高血圧症(以下白高)、逆に家庭血圧は高いのに医療機関では正常なのが仮面高血圧症(以下仮高)です。白高の人は緊張して血圧が上昇することを少しでも減らすように日常生活を工夫することが望まれます。薬物治療の対象とまでなることはまれです。仮高では知らない間に高血圧による臓器障害が進行し、脳卒中や心臓病等の合併症の危険性が高くなります。仮高と診断がつけば、家庭血圧を正常にすることを第1義的な目標とする治療が必要です。家庭での血圧自己測定をすることにより、これらの診断・治療が可能となります。家庭血圧の測定は、手首や指ではなく、上腕で測定する血圧計を使うようにして下さい。


124.ハチアレルギーの対策

総合的に見て、日本で最も危険な動物はハチです。刺されないことが第一ですが、やむを得ず刺されやすい屋外作業に従事する人については、IgE(アイジーイー)という血液検査で即時型アレルギーの起こりやすさを推測することが妥当です。IgEが高い人は、配置転換が必要です。エピネフリンの自己注射を行う方法もありますが、あくまで医療機関に着くまでの補助的措置と考えられます。


125.胃瘻の適応について

最近いろいろな報道で胃瘻の是非が問われています。老年医学会でも末期認知症の患者さんに栄養投与をすることには慎重な意見が述べられています。その真意は胃瘻を行うかどうかの問題ではなく、栄養投与を行うかどうかです。栄養投与を行うかどうかは命に直結する問題ですので、家族の人の判断も難しいと思います。何らかの栄養療法を行うのであれば、胃瘻は点滴などの栄養療法よりも多くの利点があり最も推奨される方法です。胃瘻自体は内視鏡を用いて10分くらいで出来る比較的簡単な処置です。また留置した後も、点滴や経鼻胃管に比べ、患者さんも介護者も楽に維持することが出来ます。


126.肺炎球菌ワクチン接種について

肺炎による死亡率は65歳以上で急速に高まり、85歳以上の高齢者では若年成人の1,000倍にもおよぶとされています。近年人口の高齢化に伴って我が国の肺炎死亡者は急増しており、去年ついに死亡原因の3位に踊り出ました(1位:がん、2位:心疾患)。肺炎の重症化は「肺炎球菌ワクチン」によって予防することができます。町では肺炎球菌ワクチン接種の公費助成(70歳以上)を行っています。詳しくは町保健センターへお尋ねください。


127.頻尿について

頻尿をきたす原因として、機能的な膀胱容量の減少があります。前立腺肥大症や膀胱炎などの炎症、ストレスなど心因性のものまで、さまざまな原因が膀胱で尿をためる量に影響します。なかには膀胱がんや前立腺がんなど重大な疾患の場合もあります。また、排尿障がいで残尿が多い場合も頻尿をきたします。原因疾患としては前立腺肥大症や神経因性膀胱などです。また、尿量が増える場合も頻尿になります。原因としては、糖尿病や腎機能の低下などもあり要注意です。ほかにも、利尿作用があるコーヒーやお茶なども影響し、当然、水分摂取量が多くなると、尿量が増えます。最近では過活動膀胱で悩んでいる人の受診が増えています。

128.ハチ刺され

ハチに刺された時、アナフィラキシーというアレルギーになることがあります。アナフィラキシーは短時間に強い症状が出現する特徴があり、死亡する場合もあります。ハチに刺された後、数分から30分以内にじんましん、皮膚・粘膜の発赤・腫脹、鼻水・鼻づまり、喘鳴・呼吸困難、腹痛・嘔吐・下痢、血圧低下、失神などの症状が出現してきます。血圧低下が強いと命に関わります。ハチに刺されたら、30分以内は強い全身症状がでないか注意が必要ですし、1時間たって症状が強くなければまず心配ありません。アナフィラキシーの原因はハチ毒以外薬物や食物などがあります。


129.ブルーライトのお話

白色電球・蛍光灯のLED電球への切り替えやスマートフォン・パソコンの普及により、日常生活で可視光線に含まれる波長460mmのブルーライトに浴びる機会が増えてきました。これまで紫外線などの高エネルギーの波長は角膜や網膜の障害をきたすことが知られていますが、可視光線に含まれるブルーライトの目への影響については、現在研究中で、もうすぐ明らかになるところです。一方で朝目覚め、夜眠りにつくという生活サイクルの調節にブルーライトが関与している事がわかってきました。夜遅くまでのスマートフォンやパソコンの使用は寝付きを悪くするおそれがあるため、できるだけ控えましょう。


130.痛風

風が吹いても痛い事からこの名がついた病気です。足の親指の付け根の関節に多発しますが、どこの関節にも発症する可能性があります。血液の中の「尿酸」という成分が増加すると発症しやすくなりますが、この値を超えれば必ず痛む、と決まっている訳ではありません。原因は、暴飲暴食、肥満、激しい運動などが考えられています。食事ではプリン体の多い食品(ビール、干物、レバーなど)を控えるように注意しましょう。痛みは、多くの場合数日の経過で軽減しますが、「痛い」事より「尿酸値が高い」事が続くことが重要です。発作がでたときは、かえって尿酸値が下がることもありますので、日頃の健康診断など、機会がありましたら積極的にチェックし、問題があったら専門医に相談しましょう。


131.口腔と全身疾患について

口の中には非常に多くの細菌が存在します。唾液1mlあるいは歯垢1mgあたり1億〜10億個あるといわれ、この細菌が作り出す毒素が血液中に入ると、白血病などの免疫細胞を介してサイトカインという情報伝達物質がでてきます。このサイトカインがいろいろな病気の原因になっていることが分かってきました。糖尿病では腫瘍壊死因子がインスリンの働きを阻害して糖尿病を悪化させますし、妊婦ではプロスタグランジンが子宮筋を収縮させ早産をおこします。また、細菌の多い唾液を飲み込むと誤嚥性肺炎をおこします。これらの疾患を予防するためには毎日のブラッシングと早期の歯科治療が大切です。


132.コンタクトレンズ障害急増中

現在の日本ではコンタクトレンズ使用者が増えて10人に1人が使用しています。気軽にネットで購入できるので視力の良い人もおしゃれで使用したりしています。眼の障害はコンタクトの酸素透過性が不良になるためです。特にカラーコンタクトは良くありません。また使用時間が長かったり、つけたまま寝たり使用期間を超えたりすればコンタクトが汚れるので角膜障害を起こします。重症のときは視力障害を引き起こします。自覚症状は充血、痛み、視力低下などがあります。コンタクトは高度管理医療機器ですから、眼科専門医に相談して安全に使用することが大切です。異常があれば、早めに受診するようにしてください。


133.ロコモティブシンドロームに注意

加齢に伴い、骨・関節・筋肉などの運動器の機能が低下し、日常生活に不自由が生じるロコモティブシンドロームは、平成22年度国民生活基礎調査によると、要支援・要介護の原因の22.9%(関節疾患10.9%、骨折・転倒10.2%脊椎損傷1.8%)で第1位を占めています。第2位は脳血管疾患で21.5%、第3位認知症15.3%、第4位高齢による衰弱13.7%です。階段の上り下りや急ぎ足で歩くことが困難、短い距離を休まずに歩くことが困難、ふとんの上げ下ろしが困難となっているような場合はロコモの危険性があります。医療機関などで相談してください。


134.座骨神経痛

座骨神経痛とはよく聞く言葉ですが、これは病名ではなく、背部から大腿後面にかけての痛みを自覚するという症状を表します。原因となる病気として多いのは腰部椎間板ヘルニアや腰部脊椎管狭窄症、変形性腰椎症、座骨神経の近くの梨状筋という筋肉に座骨神経が挟まれて起こる梨状筋症候群などがあります。腫瘍によるものや、妊娠を契機に症状がでる場合もあります。原因となる疾患、症状により薬物療法、手術療法、理学療法、神経ブロック等の治療法があります。痛みが持続し、日常生活に支障をきたす場合は早めに医療機関で原因を検索し、適切な治療を受けましょう。

135.鉄欠乏性貧血について

貧血にはいくつかの種類がありますが、最も多いのが、鉄欠乏性貧血です。これは字のごとく鉄が不足することが原因でおこる貧血です。多くは偏食がちな若い女性にみられ、あまり心配のない貧血のイメージですが、注意すべきは、鉄が不足する原因が単なる偏食ではなく他の病気の場合もあります。具体的には消化管(食べ物の通り道である胃や腸など)の病気(胃潰瘍や大腸がんなど)でこれらから慢性的な出血が続くために貧血になることがあります。この場合便潜血検査や胃・大腸検査等が必要となります。また女性の場合には、子宮筋腫等の婦人科疾患が原因となることもあるので注意してください。


136.血圧測定

家庭で血圧を測ると低いのに医療機関で測定すると非常に高くなる。このようなことは日常診療でよく経験されることだと思います。特にあがり症の人に見られる現象です。本当の血圧がどうかを調べるためには、毎日、朝起床後1時間以内、排尿後で朝の食事前、服薬前、就寝前に座位で1〜2分安静にした後心臓と同じ高さのところへ腕を上げて測定します。毎日測ることができない人は少なくとも週3回測るようにして下さい。この記録を受診の時授示していただくと非常に参考になります。


137.低血糖による危険性

低血糖とは、血糖値が60mg/dl以下になることで、症状は「強い空腹感」「冷や汗」「手の震え」「動悸」などが現れます。ひどい場合には「生あくび」「思考力の低下」「意識の低下」なども起こってきます。糖尿病の罹患歴が長い患者さんで狭心症を伴っている場合には、無理に血糖値を下げると心筋梗塞を起こす危険性があります。低血糖が交感神経の働きを急に高めるからです。こうしたリスクを避けるために、慎重に治療を行っていくことが必要です。


138.高血圧と運動

高血圧で薬による治療を受けている人を、毎日運動(ウオーキングやジョギング)をするグループと、特に運動をしないグループに分けて比較してみたら、毎日運動をするグループの方が長生きをしたという研究発表がありました。長生き効果は、毎日30分程度のウオーキングでも、それ以上の運動をした場合でも差はなかったとのことです。
 生活習慣病の予防を目的とされる人はもちろん、高血圧で治療中の人も毎日30分のウオーキングがお勧めです。


139.皮膚科と血液・尿検査

皮膚科にかかる時は、最近の人間ドックや健康診断の主として血液・尿検査を書いた表を見せてください。他科や他院の検査結果も参考になることがあります。それでも、改めて血液・尿検査が必要な症例が多くみられます。主な治療が開始されるまでの検査(一般検査・生化学検査など)に40分くらいはかかります。それから、免疫グロブリンEや自己免疫抗体など、診断決定上重要な検査に約一週間かかります。皮膚疾患およびその薬には内臓あるいは全身との関連が多少ともあるものです。


140.ツボのお話 百会(ひゃくえ)

頭のてっぺんに百会というツボがあります。頭の真ん中、両耳の上端を結んだ線上の真ん中にあり、少し凹んでいる所です。ストレスや考えすぎて神経が高ぶったり不安になったりしているのを鎮めるような作用があり、不眠や不安・自律神経失調などに効果があります。頭痛や脳卒中後遺症にもよいと言われています。また、痔や脱肛といった体の反対側中央の症状にも効くようです。両手の中指で百会をゆっくり何回か押します。ゆっくりと呼吸をしながら、吐くときに押して吸うときにゆっくり離します。心身共にゆるんで楽になるのを感じてみてください。


141.COPDについて

COPD(シーオーピーデイー)という病名をお聞きになったことはありますか?最近、複数の芸能人がこの病気で亡くなる事があって、新聞記事でも目にすることが増えているのではないでしょうか。日本語では「慢性閉塞性肺疾患」と訳されていますが、ややこしいため日本呼吸器学会ではCOPDで普及を図っていく計画です。 COPDは基本的には喫煙者が発症する呼吸器の疾患で、労作時(坂道や階段を昇るとき)の息切れ・呼吸困難、慢性の咳・痰が特徴的です。タバコの煙によって気管支や肺が障害を受けることが原因ですが、禁煙後に発症することもあります。40歳以上の喫煙者あるいは過去に喫煙していた人で上記の様な症状がある人は一度呼吸器科の外来を受診されるとよいでしょう。


142.貼付型過活動膀胱治療薬について

尿意切迫感、頻尿、切迫性尿失禁などの症状を有する機能性障害を過活動膀胱と呼んでいます。今後、高齢化社会の到来によりさらに患者数が増加すると予想されています。 現在の過活動勝胱の治療は主に抗コリン作動薬といわれるもので、数種類の薬剤が臨床の場で使用されています。しかし、内服薬では抗コリン薬に特徴的な便秘、口内乾燥などの副作用のため十分な量を使用できない場合、さらには中止せざるを得ない場合もありました。昨年夏より日本初の経皮吸収型過活動膀胱治療剤の貼付薬が使用できるようになり、従来の内服薬に比べ副作用が少なく、その臨床効果が期待されています。


143.町民が行う救命処置


人が倒れていたらどうしましょうか。まず意識を確認しましょう。呼びかけて意識がなければ急いで救急車と人を呼びましょう。AEDもあれば準備しましょう。意識がなければ呼吸を確認します。胸や腹の動きを観察して普通の呼吸をしていないようであれば胸骨圧迫(心臓マッサージ)が必要です。胸骨圧迫は胸の真ん中にある胸骨の下半分を少なくとも5cmは沈むように圧迫します。圧迫を1分間に100回の早さで繰り返します。人工呼吸ができる場合は胸骨圧迫と人工呼吸を30:2で行います。AEDが到着すれば準備します。突然死を予防するには町民による救命処置も大切です。


144.葛根湯の効果的な服用法について

風邪症状に対する代表的な漢方製剤として、葛根湯はよく知られています。漢方薬は数種類の生薬から構成されており、葛根湯は葛根、大棗(たいそう)、麻黄(まおう)、甘草(かんぞう)、桂皮(けいひ)、芍薬(しゃくやく)、生姜(しょうきょう)の7種の生薬で成り立っています。汗の出ない風邪の初期に麻黄により体温を上昇させウイルスを駆逐し効果を発揮しますから、汗が出るまで2〜3時間おきに内服するのが効果的です。しかし病状が進んで咳、鼻水などの症状がでているなら葛根湯ではなく小青竜湯(しょうせいりゅうとう)や小柴胡湯(しょうさいことう)のほうがよい場合もあります。葛根湯は他にも筋肉のこり、頭痛、神経痛などの痛みに効果がありますが、虚弱体質や胃腸の弱い人には勧められないこともあります。


145.ブルーライトのお話

可視光線の中でエネルギーの高い青色光(ブルーライト)は目の奥の細胞に有害と言われています。しかし必ずしも青色光を遮断する眼鏡をはめなくても、目の奥の細胞にはルテインとゼアキサンチンという黄色の色素が集まっており、これらの物質が目の奥を光の障害から保護してくれています。現在大人の失明の原因第4位の加齢黄斑変性症という病気は喫煙とともに青色光を多く浴びるとなりやすいとされています。ルテインやゼアキサンチンを多く含む食べ物には、ほうれん草、ブロッコリーととうもろこし等があります。まずはこれらの野菜を充分取り、加齢黄斑変性症を予防しましょう。


146.ムカデに咬まれたら

ムカデに刺される(咬まれる)と、ムカデの顎に含まれるヒスタミンやセロトニンといったハチの毒に似た成分により局所の激しい痛みがあり、赤く腫れます。すぐにできる対処法としては、冷やして炎症を抑えるのがよいでしょう。痛みが強い場合や、腫れが強い場合には医療機関に相談してください。ハチに刺された場合と同様、2度目以降の受傷の場合にはアナフィラキシーショックといって、アレルギー反応が全身に出ることがあります。息苦しさや動悸、めまい、吐き気などがありましたら、すぐに医療機関を受診しましょう。


147.色覚異常を疑ったら

色覚異常があると赤信号が分かりづらかったり、緑の葉を茶色に塗ったり、黒板に赤チョークで書かれた字が見えにくかったりすることがあります。日本人では色覚異常は男性の20人に1人、女性では500人に1人、保因者は女性の10人に1人とそれほど稀なことではありません。現在は色覚異常のために進学、就職が制限されることは船舶、パイロットなど一部を除いてほとんどありませんが、障がいの種類と重症度は確認しておいてください。10年前から色覚検査は任意となりましたが子供の色使いに異常を感じたとき、身内に色覚異常の人がいる時にはきちんと検査を受けましょう。


148.胃カメラやバリウムを飲まない胃がん検診!?

胃がんが心配でも胃カメラやバリウムを飲むのは嫌だ、と思って受診していない方はいないでしょうか?最近では、血液検査で胃がんの危険度を判定する方法(ABC検診)が広まってきています。血液でピロリ菌の有無と胃粘膜の萎縮の度合いを測定します。ピロリ菌が陽性で粘膜萎縮が強い、高危険群の人に胃カメラを行うとしばしば胃がんが見つかります。粘膜萎縮が軽度でもピロリ菌が陽性であれば、除菌療法の適応となります。是非血液検査でできるABC検診を受けてみて下さい。


149.三次喫煙(サードハンドスモーク)の恐怖

自分でタバコを吸う「一次喫煙」と、他人が吸うタバコからの煙などを第三者が吸い込む「二次喫煙(受動喫煙)」はよく知られています。最近話題なのが、タバコの煙などからの有害物質が部屋の天井や壁に付着、残留し、長期間少しずつ室内に放出され、これらを知らない間に吸わされている「三次喫煙」です。お父さんが部屋でタバコを吸うと、ニコチンや発がん物質が天井や壁などに長期間付着し、直接受動喫煙しなくても、奥さんや子供さんがその部屋で生活すると有害物質を吸入し続けることとなります。実際に三次喫煙の場合、血中のニコチン濃度が正常の4〜7倍になるとの報告もあります。タバコを吸っている部屋は「汚れた部屋」と考えるべきです。